スイス インターナショナル エアラインズ(LX)は、2016年から同社の新機材となるB777‐300ERを日本路線に投入する。これは、同社ハリー・ホーマイスターCEOが記者会見で発表したもの。将来的には日本路線の増便も視野に入れているといい、同氏の日本路線への期待は高い。このほど締結された日本/スイスのオープンスカイの発効と国交樹立150周年記念行事の開催を機に来日した、ホーマイスターCEOが会見で同社の今後の方針や展開を語った。(写真は同氏と日本支社長の岡部昇氏)
ホーマイスターCEOによると、B777‐300ERが日本路線に投入されることで、座席数は従来から100席以上増加。同氏は、円安の進行という環境はあるものの、日本の経済成長やポテンシャルの高さに期待しており、供給座席の増加に自信の姿勢だ。また、ルフトハンザ・グループとして、スターアライアンス・メンバーとして、グローバルなネットワークを保持していることを強調。現在、ANAとのジョイントベンチャー(共同事業)も進行しており「クオリティ・エアラインとしてのブランド展開していく」と意欲を示した。
成田/チューリッヒ線で同社は往復で年間約20万人以上の旅客を輸送、その約6割のがレジャー目的であるという。同社は成田拠点の日本人キャビンアテンダント(CA)を46人配置、機内食で日本人シェフとのコラボレーションを図るなどで日本人旅客へのサービスを強化しており、ホーマイスターCEOはこうした充実したサービスを「スイス・クオリティ」として強調した。
また、需要の強い夏季(6~9月)にLX便の補完として定期チャーター便で運航しているエーデルワイスワイス航空(WK)の日本路線でも積極的な展開をする考え。2014年は、従来通りの週2便の運航が決定しているが将来的には増便が視野に入っているという。2014年5月にはエーデルワイス航空の機材(A330-300とA330-200)の機内インテリアをリニューアル。エコノミークラスのワンランク上級となる「エコノミープラス」シートを新たに導入したり、ビジネスクラスにライフラットシート導入する予定だ。
なお、スイス インターナショナル エアラインズは、今後10年で約55億スイスフラン(日本円で約6200億円)の投資を計画している。これは、新機材への投資にあてられるもので同社として従来にない大きな投資。2016年には老朽化が進んだ長距離路線のA340‐300をB777‐300ERに、2015年には近距離路線のアブロRJ100をボンバルディア社製の新機材Cシリーズ・CS100に置き換えるなど、機材の置き換えが進められる。なお、CS100についてはローンチング・キャリアとなる予定だ。