2015年の旅行者数予測、訪日旅行者は13%増の1500万人、日本人出国者は微増の1700万人 —JTB見通し

JTBは2015年の旅行市場について、国内旅行者数が前年(見込み)比1.0%増の2億9030万人、海外旅行者数が0.4%増の1700万人との見通しを発表した。消費税10%引き上げは2017年に先送りされたものの、物価上昇が継続する傾向であることから、消費全般は節約ムードが続くと見る。

ただし、消費マインドは心の豊かさや充実した時間を過ごす意向が続いており、旅行意欲も堅調に推移すると見る。旅行動向アンケート調査等の結果でも旅行費用を増やす意向が高くなっており、JTBでは円安や原油価格の下落の恩恵を受けやすい大手を中心とする企業業績の改善が期待される中、一時金などの所得増加分が消費に直結しやすい若者の動きに期待を示した。

一方、訪日旅行は13.0%増の1500万人の予想。円安基調は訪日外国人にとって訪日旅行をしやすい環境となるほか、2014年に新たに緩和されたビザ施策も追い風となり、2ケタ増のペースを維持して成長すると見ている。

【2015年の旅行動向見通し】

JTBプレスリリースより

▼2014年は国内・海外とも減少、海外は3年ぶり1700万人割れ

2014年は、国内旅行が1.2%減の2億8740万人、海外旅行が3.1%減の1693万人。いずれも2013年末のプラス予想と反する見通しとなった。特に海外旅行は予想を90万人弱下回り、3年ぶりに1700万人割れの結果となりそうだ。ただし、円安基調の継続や近隣諸国との関係、感染症などの不安定要素はあるものの、原油の下落傾向から燃油サーチャージの減額が期待できるプラス要素もあり、海外旅行者数の減少は2014年でいったん底を打つと見る。

一方、訪日外国人は28.2%増の1328万人の着地を推計。約3割増しの推移の予想で、特に2013年7月以降にビザ緩和が行なわれた東南アジア5か国(タイ、マレーシア、ベトナム、フィリピン、インドネシア)の効果が顕著だったという。


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2014年の旅行市場は増加傾向、海外旅行は1780万人、訪日外国人は1180万人に -JTB見通し(2013年 12月 24日)

(トラベルボイス編集部)

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