DeNA決算2014、トラベル事業の取扱高は16%増の400億円、新規事業で「ロボットタクシー」にも着手

ディー・エヌ・エー(DeNA)は2015年3月期(2014年4月1日~2015年3月31日)の連結業績で、トラベル事業の取扱高は前年比16%増の400億円になったと発表した。トラベル事業(エアーリンク等)が含まれるEC事業全体の売上収益は0.4%減の187億円(うち、旅行事業は41億円)となったが、注力しているショッピング事業の食品・日用品分野およびトラベルの3分野は取扱高で2ケタ増となり、順調な成長を遂げたという。 *画像はDeNA決算資料より

DeNA全体(連結業績)では、売上収益は21.5%減の1424億1900万円、営業利益は53.4%減の247億6400万円、当期利益は51.1%減の160億4100万円で減収減益となった。主力事業の国内ゲーム事業の売上減少が影響したが、期中はブラウザゲームからモバイルシフトを見据えてアプリ戦略を強化。2014年度第4四半期の構成比ではアプリ経由が24%に拡大し、「明確にアプリシフトに成功」したとする。


▼新事業を強化、合弁会社「ロボットタクシー」(仮)設立へ

決算発表では、今後の戦略と方針も説明。引き続き、主力のゲーム事業における競争優位性向上に取り組むとともに、中長期を見据えた成長領域への取組みとして、インターネットと他産業との「共創」を強化していく方針を示した。

これは以前から事業展開してきたものであるが、代表取締役社長兼CEOの守安功氏は改めて、近年のスマホ普及によるネット人口と利用時間の拡大、およびIoTの普及によるネット接続可能な機器の増加という環境変化を説明し、「インターネットの影響力がますます大きくなっている」と指摘。

「ゲームやエンタメなどデジタル化しやすい領域だけではなく、ネットと距離があると思われていたヘルスケアや自動車などの領域にも影響が及んでいる」とし、それら産業がネット活用に取り組む課題に対して新たな価値やサービスを生み出していく方針を語った。

すでに、ヘルスケア分野では東京大学医科学研究所との共同研究や、住友商事との合弁会社の設立に取り組んでいるが、さらに決算発表日には自動運転技術の開発を行なうZMPとの合弁会社「株式会社ロボットタクシー」(仮)を設立することも発表。ZMPの自動運転技術とDeNAのインターネットサービスの強みを活かし、ロボットタクシーやロボットバスによる旅客運送事業の事業化を目指すとしている。

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