三菱UFJリサーチ&コンサルティングはこのほど、スポーツ体験を伴う旅行(スポーツツーリズム)に関する意識調査を実施した。それによると、旅行中にしたいスポーツの1位は「ウォーキング」(41.3%)。続いて「ハイキング」(30.9%)、「サイクリング」(30.8%)、「スキー・スノーボード」(30.8%)がランクされた。特に「スキー・スノボ」「ハイキング」「サイクリング」は日常的にスポーツをしない人でも旅行を伴うと関心を持つ種目の上位となっている。
また、スポーツ旅行をする場所をうえで重視するポイントの上位に並んだのは、「ロケーションの良さ」「リゾート感」「非日常性」「そこでしかできない体験」。
たとえば「ロケーションの良さ」は、サイクリング、マラソン・ジョギング、ウォーキング、ドライブ・ツーリング、登山・トレッキング、サーフィン・ボディボード、スノーシュなどのスポーツをするうえで最も重視された。
テニス、ゴルフ、ダイビング・シュノーケリング、スイミングをするうえでは「リゾート感」に着目。さらにカート・バギー、乗馬、トレイルラン、セーリング、ラフティングといったスポーツを伴う旅行では「非日常性」を最重視して場所を選定していることが明らかになった。
そのほか、ロッククライミングやパラグライダー、ウィンドサーフィン、ラフティング、ヨガといった種目では「専門のインストラクターやガイドがいること」が旅行先選定で重視されているという。
なお、旅行先でスポーツをする目的をみると、「自然を感じること」「気分転換」「爽快感」「非日常性・特別感」が多数挙げられた。種目によって傾向は異なるが、「技術を高める」「健康・体力づくり」よりも非日常的な体験そのものを重視する点が特徴だ。
一方、旅先でのスポーツ体験上困ることとしては「天候が悪くてスポーツができないこと」「トイレがない・少ない」「料金が高い」といった点が挙げられたという。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング は、スポーツツーリズムで重要なのは、スポーツによる地域イメージの向上や環境整備にあると分析。同時に、周辺観光地との連携、宿泊施設の充実なども含めた「付加価値をもつコンテンツ」が重要だとする。さらに、経済波及効果の大きい長期滞在型のスポーツでは特に、満足度を提供する施策の検討が求められるとしている。
この調査は、2015年11月30日から12月2日まで実施したもの。対象は、首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)と中京圏(愛知、岐阜、三重)、近畿圏(大阪、京都、兵庫)在住の20代以上の男女1040人。調査会社マクロミルに登録しているネットモニターが参加した。