国土交通省航空局は、成田・羽田・関西の3空港でおこなったボディスキャナー運用試験の結果をとりまとめた。それによると、検査にかかった時間は平均約80秒で、全身接触検査(門型金属探知器に入ってから接触検査が終了するまで)と比べて平均約10秒短縮することがわかった。
これは、テロ対策強化策として2015年10月から12月まで実施されたもの。3空港を通じて4種類の機器を使用し、異物検出の性能や時間などを比較した。
検査に参加した対象者は3空港で合計1万7765名。そのうちアジア出身者が44%、日本人が32%、欧州・ロシアが11%、米国・カナダが7%などだった。
利用者アンケートでは、「満足・おおむね満足」とする回答が7割で、「やや不満・大いに不満」は8%。今後については「積極的に導入すべき・どちらかといえば導入したほうがよい」が73%で圧倒的に多かったという。
一方、今回の検査ではボディスキャナーの利用経験がない人が多く、説明に相当な時間がかかったことも判明した。今後は、時間短縮を図ると同時に周知・広報の取り組みを継続する予定だ。