【動画】ブランドUSA、国立公園100周年で旅行需要喚起の映画を公開、今後はオンライン予約促進も

冒険写真家のマックス・ロウさんと日本語版ナレーションを務めた俳優の小澤征悦さん

ブランドUSAが手掛ける短編映画「アメリカ・ワイルド」が5月21日から全国16ヶ所のIMAXシアターで公開された。これに先駆けて行われたプレミア上映会にあわせて、アメリカから幹部が来日。この映画の魅力と日本でのプロモーション方針について説明を行った。
「アメリカ・ワイルド」は、今年アメリカの国立公園制度が誕生して100周年にあたることから製作されたもの。約2年をかけて撮影された映画のなかでは、11ヶ所の国立公園を中心にアメリカらしい大自然の絶景が繰り広げられている。

この映画でプロデューサーの役割を果たしたブランドUSAグローバル・スポンサーシップ担当シニア・バイス・プレジデントのトーマス・ガジリ氏は、「この映画には歴史、自然の多様性、アドベンチャーの3つの要素が含まれている。この映画を契機に、日本からアメリカへの旅行需要を喚起していきたい」と話し、プロモーションツールとしての期待を強調した。

すでに今年2月に世界に先駆けてワシントンDCで公開。順次世界各国で上映が予定されている。商業映画館で上映されるのは日本がはじめて。さらに、全国の科学館など公共施設でも巡回上映される予定だ。「アメリカ以外で400万人から500万人の動員を予想している」とガジリ氏。日本での上映機会は多いことから、「そのうち相当数が日本での視聴者になるのではないか」と期待を込めた。また、この映画のスポンサーにはスバルのほか、エクスペディアも加わっていることから、「エクスペディアによるアメリカ旅行促進の機会も増えるのではないか」と目論む。

プレミア上映会には、この映画に出演した冒険写真家のマックス・ロウ氏も参加。最も印象的だった撮影としてミシガン州のピクチャードロックス国立湖岸でのアイスクライミングを挙げ、「これまで経験したことない冒険だった。この映画を見て、ぜひアメリカの国立公園に足を運んで欲しい」と呼びかけた。

都市と自然のコンビネーションを訴求、オンライン予約の促進も

ブランドUSAでは今年のプロモーションテーマのひとつとして「大自然」を設定している。チーフ・ストラテジー&コミュニケーション・オフィサーのアン・マディソン氏は、日本市場での取り組みについて言及。日本人旅行者の休暇期間は一般的に短いことから、「日本の旅行会社に対して、効率的に自然を巡るツアー造成の協力をしていく」と話した。「アメリカ・ワイルド」については、日本のホールセーラーの反応もよく、この映画をからめた新しい商品造成も進んでいるという(グローバル・マーケット開発担当マネージャーのアナ・クラッパー氏)。

ブランドUSAでは今夏、ゲートウェイとなる都市と自然とのコンビネーションを訴求するため、新たなデジタルキャンペーン「All within your reach」を立ち上げる。都市から約5時間以内で訪れられる自然を提案。そのプロモーションビデオを制作するほかソーシャルメディアなどを活用して、アビールを強めていく。

このほか、ブランドUSAでは、アメリカの多様性を訴求していくために、「アメリカの食」もテーマに掲げており、特にアメリカのローカルフードの紹介に力を入れていく考えだ。

主な訴求ターゲットとしては、将来のリピーターにつながる若年層と旅行の決定権を握る女性を挙げ、そうした層ではオンライン予約が増えていることから、「デジタルママーケティングにも力を入れ、OTAでの予約も増やしていきたい」とした。

「日本人のアメリカ旅行意向の割合も上がっている」とマディソン氏。日本人旅行者はアメリカのインバウンド市場で約5%を占め、現地消費額も高いことから、重要なマーケットと位置づけており、「今後も一貫したプロモーションで、潜在旅行者に働きかけていく」と強調した。


(左から)冒険写真家のマックス・ロウ氏、チーフ・ストラテジー&コミュニケーション・オフィサーのアン・マディソン氏、グローバル・スポンサーシップ担当シニア・バイス・プレジデントのトーマス・ガジリ氏、パブリック・ポリシー担当ディレクターのアーロン・ウディン-シュワルツ氏、グローバル・マーケット開発担当マネージャーのアナ・クラッパー氏

みんなのVOICEこの記事を読んで思った意見や感想を書いてください。

観光産業ニュース「トラベルボイス」編集部から届く

一歩先の未来がみえるメルマガ「今日のヘッドライン」 、もうご登録済みですよね?

もし未だ登録していないなら…