海外旅行中のサイバー犯罪が巧妙に、企業役員の被害が増加傾向、充電スポットの利用にも要注意

インターネットセキュリティ事業を行う国際企業カスペルスキーはこのほど、世界23か国のビジネスパーソンを対象に、海外旅行や出張時のネットセキュリティに関する調査を実施した。

それによると、海外滞在中に18%が「サイバー犯罪の被害にあった」と回答。そのうち、9%はネットショッピング中、6%はネットバンキング利用中、7%はメール経由でウィルスなどのマルウェアに感染したという。また、企業の役員ではさらに割合が増加する傾向にあり、管理者層を標的とするメールなど、巧妙な手口の存在も改めて明らかになったという。

また、全体の82%が無料のWi-Fiスポットを利用する傾向も判明した。同社では、無料のWi-Fiサービスの中には通信が暗号化されていなかったり、悪意を持つ運営者がいることも意識しておく必要性を呼びかけ。無料Wi-Fiサービスのなかには、例えばSNSのアカウント情報やクレジットカード情報、決済口座情報といった重要な情報を盗み見ることができたり、ウイルスなどに感染してしまう恐れがあるケースがあることを把握しておいてほしいとしている。

さらに同社は、5人に1人が「旅先でデバイスを預けたことがある」と回答した点についても注意が必要とする。海外でデータが盗まれる場面として、「デバイスを他人に預けること」「充電スポットの利用」なども考えられることに言及。例えば、自分のスマートフォンをホテルのスタッフや見知らぬ人に渡して操作してもらったり、レストランなど公共の場にデバイスを置きっぱなしにするリスクも把握しておく必要があるとしている。

今回の調査は、23カ国(アメリカ、イギリス、インド、イタリア、オーストリア、オランダ、ギリシア、シンガポール、スイス、スペイン、チェコ、ドイツ、トルコ、ハンガリー、フィリピン、フランス、ブラジル、ベルギー、ポルトガル、マレーシア、南アフリカ、メキシコ、ロシア)の企業に勤める1万1850名を対象に実施したもの。

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