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近年、旺盛なインバウンド需要のもとに世界的な高級ホテルブランドの進出が続々と続く京都。このほど新たに「フォーシーズンズホテル アンド ホテルレジデンス京都」がグランドオープンを迎えた。同ホテルは、歴史的な景観が残る東山地区の住宅専用地域に、京都市から特別許可を受けて開発。開業の祝賀イベントでは、京都市の門川大作市長が「地域と調和し、京都の観光と伝統産業の融合ができたホテル」と評し、その開業を祝った。
同ホテルは、マレーシア系の複合企業「ベルジャヤグループ」が日本でのホテル開発1号として開業したもの。同社は7か国20か所でホテル事業を展開しており、今後、日本国内で積極的な展開をしていく姿勢を見せている。総事業費は、土地取得費用を含め約3億8千万ドル(約430億円)。2万433平方メートルの土地に総床面積3万4632平方メートルで新たな施設が完成した。客室は、レジデンス(分譲型)57室とホテル客室123室の計180室だ。
開業イベントには、フォーシーズンズ ホテル アンド リゾーツの創設者であり会長のイサドア・シャープ氏も登壇。「観光産業が長期的な視野で先行きは明るい」としたうえで、「フォーシーズンにとって、京都がひとつの手本となってくるだろう」として、サービスや施設に対して自信を見せた。
以下は、報道陣に公開された施設内の様子。写真で紹介する。
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なお、京都市は堅調な観光客の伸びやホテルの高稼働率が続く中、高級宿泊施設を積極的な誘致を目指している。「京都市宿泊施設拡充・誘致方針」では、ラグジュアリータイプやMICE型、オーベルジュ型など上質な宿泊施設誘致にあたって宿泊施設の立地が制限されている地域であっても条件を満たせば特例的な開業を可能とする方針も盛りに込んだ。門川市長は、開業イベントのあいさつの締めを「違法民泊に毅然と対処をして、質の高いホテルを増やしていきたい。知事と連携し、おもてなしの都市として発展していきたい」と今後のさらなるホテル誘致に対する意気込みを示した。
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