米ソフト大手アドビは、今年のサイバーマンデー(Cyber Monday)に関するレポートを発表した。サイバーマンデーとは、米国で感謝祭(11月の第4木曜日)の次の月曜日、オンラインショップにおけるホリデーシーズンのセール開始日。各企業がキャンペーンなどを実施し、ネット販売が急増する。
そのレポートによると、感謝祭の週末が明けた2016年11月28日段階で今年の商戦はオンライン消費額が前年同日比10.2%増の33億9000万ドルと、過去最高を記録。単日でのオンライン販売としても過去最高を記録したという。また、サイバーマンデーのオンライン売上のうち、モバイル経由が同48%増の11億9000万ドルと推計した。
また、今年の感謝祭当日のオンライン売上は同11.5%増の19億3000万ドルに。その翌日に当たり、米国でクリスマス・年末商戦の初日と位置づけられている金曜日(11月25日)、通称「ブラックフライデー」のオンライン消費額も、初めて30億ドルを突破。前年比 21.6%増の33億4000万ドルとなり、過去最高だった。
サイバーマンデーにはわずかに及ばなかったが、両日ともに、ネット商戦が過去最高を記録する好調ぶり。またモバイル経由での売上は、ブラックフライデーがサイバーマンデーを上回り、同33%増・12億ドルを達成した。
なお、続く土・日曜の週末のオンライン売上は同14.8%増・41億ドルだった。
この結果、感謝祭の休暇シーズン全体でのオンライン経由でのショッピング売上は、11月1~28日までの期間で、前年同期比7.4%増で399億ドルに達したとアドビでは推計している。
またサイバーマンデーの販売サイトへのアクセス方法で最も多かったのは、昨年同様にモバイルで、ビジター全体の53%(内訳はスマートフォンが44%、タブレット9%)が利用。一方、売上高ベースでは、全体の35%(スマートフォン25%、タブレット10%)がモバイルを利用しての買い物となった。
アドビでは、全米の小売りウェブサイトにアクセスした230億件の無記名ビジター・データをもとに、感謝祭の消費動向レポートを作成している。同社では、全米の小売業者トップ100のオンライン取引のうち、80%を網羅しているとしている。今年のサイバーマンデー消費額は、同社の予測値を2700万ドルほど上回り、「オンライン商戦が、ブラックフライデーにも波及する一方で、サイバーマンデーの消費意欲も、依然として拡大を続けた」と指摘している。
関連記事>>
米、年末商戦の出足好調、感謝祭「ブラックフライデー」の売上は前年比9%増に -AP通信