生成AIスピーカー活用で宿泊施設はどう変わるのか、トラッドフィット「Hospitalia」導入施設に、顧客体験からバックヤードまで変化を聞いた(PR)

慢性的な人手不足への対応として、宿泊業界でも様々なテクノロジーの活用が進んでいる。では、宿泊客からの要望や質問への回答を、人と会話するような感覚でやりとりをおこなう生成AIスピーカーを活用すると、どんな効果があるのか? 

群馬県前橋市の総合型ホテルとして支持される「ホテルサンダーソン」では、先ごろ、TradFit(トラッドフィット)社がAmazon(アマゾン)との提携のもとに提供する宿泊施設向けの生成AIスピーカー「Hospitalia(ホスピタリア)」を導入した。その目的と成果を聞いてきた。

ゲストとの大切な接点にホスピタリアを導入した理由

群馬県庁近くに立地するホテルサンダーソンは、雄大な赤城山の景色を望む全69室のホテルだ。館内には宴会場、挙式施設をはじめ、本格懐石料理やイタリアン&フレンチ、中華のレストランがあり、出張や観光で訪れる宿泊客はもちろん、地元客の日常のランチからハレの日のイベントまで、幅広い客層に親しまれている。「前橋なら、やっぱりホテルサンダーソン」と評価されるワンランク上の総合型ホテルを目指している。

そんな同ホテルも、宿泊業界の共通の悩みである人手不足は大きな課題。その対策として重視しているのが、テクノロジー活用による業務の刷新だ。

同ホテルを運営する天国社中央の代表取締役社長、福井謙一氏は「ホテル業務は非常に複雑。そこを可能な限りシンプルにして、現場を担うスタッフを繁雑な業務から解放する」という方針のもと、クラウドベースのPMS(ホテル管理システム)を導入し、自動チェックインシステムを連動。確認書のQRコードをかざすだけで宿泊客の情報を表示し、人が介在しなくてもチェックイン手続きから客室キーの受け渡しまでできる体制を整えた。

「作業的な仕事は、できるだけテクノロジーに置き換えていく。その分、企画の立案やマーケティング、接客・サービスといった人間にしかできない仕事に力を注げるようにする。ホテル側だけでなく、お客様にとっても便利で満足度が高まるものにすることを重視している」と福井氏は話す。

これ以外にも、公式サイトには問い合わせ対応のチャットボットを備えたほか、宿泊料金の値付けに関わるレベニューマネジメントもAIに任せている。バックヤードからゲストとの接点まで、顧客体験を重視しながらテクノロジーを推進してきた同ホテルが新たに導入したのが、TradFitのホスピタリアだ。

ホテルサンダーソンを運営する天国社中央の代表取締役社長 福井謙一氏

ゲストの直感的な要望に応えられるテクノロジー

ホスピタリアは、音声または文字(テキスト)で、宿泊客とコミュニケーションを図ることができる生成AIスピーカーだ。AmazonのAIアシスタント「Alexa(アレクサ)」の法人向けサービス「Alexa Smart Properties for Hospitality(ASP)」を基盤に、日本の宿泊施設向けにローカライズしたサービス。日本で唯一のASPのソリューションプロバイダーであるTradFitが、Amazonとのパートナーシップで開発・運用している。つまり、Alexaを搭載した宿泊施設向け生成AIスピーカーのサービスは、現在、ホスピタリアだけだ。

端末に、音声で「ホテルサービス」と呼びかけるとホスピタリアが起動。Alexaの高品質な音声認識と生成技術がベースなので、音声で指示すれば自然な発話で応答してくれる。客室内に置けば“室内コンシェルジュ”となり、ゲストは内線電話でフロントスタッフと話していたような感覚で疑問や要望への回答が得られる。

宿泊客の滞在中、フロントへの電話の問い合わせは多い。ホテルサンダーソンがホスピタリアに期待したことも、客室からの内線電話の負担軽減だ。外線からの入電件数や対応に要する時間は、公式サイトのチャットボットや電話自動応答システムの導入で大幅に削減できたが、内線電話への対応は未解決だった。

「フロントスタッフが1人の時、内線電話の対応時にお客様が来訪されると、そのお客様を待たせてしまう。逆も同じで、来訪されたお客様の対応時に電話が鳴っても、すぐに対応できない。この状況は、ホテルにも、お客様にもよくない」。これは福井氏がずっと課題に感じていたことだ。

そんな折、地元のIT企業からホスピタリアの紹介を受け、2024年11月に試験利用を開始。翌12月には正式に導入した。早い判断の決め手は「直感的な操作ができるシステム」(福井氏)であること。何気なく頭に浮かんだ疑問も、フロントに問い合わせをしようか考える前に話しかけ、すぐに音声で回答が得られる。福井氏は、ホスピタリアを初めて試した時から、ゲストの直感的なニーズに対応できるサービスと感じて期待していたという。

ホスピタリアは音声だけでなく、タブレット画面でタップ操作もできるのも特徴

実装した客室からの内線電話の件数がゼロへ激減

ホテルサンダーソンの全69室のうち、ホスピタリアを実装したのはスイートやラージツインなど、上級カテゴリーの客室6室。「これら客室を利用するゲストは、他の良いホテルでの滞在経験も豊富。そうしたゲストからのフィードバックが貴重なので、まずはこの6室で始めた」(福井氏)。

稼働にあたり、TradFit はホスピタリアに館内案内の冊子の内容、公式サイトやチャットボットで利用しているデータなど、同ホテルに関する情報を読み込ませた。すると、導入から約3カ月間、実装した6室からの内線電話はゼロになった。従来、ゲストが内線電話で問い合わせてきた情報を、ホスピタリアを介して伝えることができたということだ。これは、ゲストの直感的なニーズへの対応に、ホスピタリアのインターフェースと音声認識のクオリティが有効だったことを物語っている。

もちろん、今後も問い合わせゼロが続くことはないかもしれない。それでも福井氏は「目に見えて内線電話の軽減効果がある。いずれは全客室への導入も検討していく」と導入拡大に前向きだ。

活用範囲の拡大も考えている。「客室内の機器と連携させ、客室カーテンの開閉や電気製品のオン/オフ切り替え、空調の温度設定や照明の色調の変更などもホスピタリアで操作できるようにして、客室をスマートルーム化するのも興味深い。アメニティやリネン類のリクエストも対応できるようにするなど、可能性はまだまだ広がりそうだ」と見ている。

ホスピタリアが実現すること

ホスピタリアが実現するのは、内線対応への業務負荷の軽減や顧客満足の向上だけではない。フロントや客室に配布してきた館内案内の用紙やマップ類をなくせば、ペーパーレス化や費用削減にもつながる。近年、ゲストからの問い合わせではWiFiのパスワードの確認が多いが、ホスピタリアなら付属のディスプレイでパスワードを表示して示すこともできる。

さらにホスピタリア上の操作履歴も、活用可能だ。例えば、ゲストがホスピタリアで館内のレストラン情報を調べ、最終的に選んだレストランで予約をするまで検討の流れがわかるデータなどが残っている。これは、ゲストが内線電話でレストランの予約だけをした場合には見えなかったゲスト心理の変遷で、貴重なマーケティングデータになりうる。

TradFitの支援体制も万全だ。現在、同ホテルに提案しているのが、ゲストの質問に即したレコメンド的な応答内容の拡充。TradFitが同ホテルの公式サイト上にある近くの飲食店情報を見つけ、それをホスピタリアに入れることを提案した。ホテル周辺にある飲食店や観光施設の案内を入れ込めば、エリア活性化に貢献できる。TradFitでは、導入施設とは1カ月に1回程度、定期的なミーティングで意見交換をし、各施設に適した活用方法の提案や、課題の解決に取り組んでいる。

大きなディスプレイがついていることで、案内の幅が広がる。画像は、問い合わせの多い客室内のWiFiの案内画面(文字の一部を加工)順調に活用が進んでいる同ホテルだが、当初、生成AI技術を使うホスピタリアの導入に対し、社員には少なからず不安があったという。福井氏も「スタッフには仕事の流れや内容が変わることへの戸惑いがあったようだ。新しいテクノロジーの導入では、先行する他社の様子をうかがって進める方が失敗はないが、当社の周辺で生成AIスピーカーを活用している施設はなかった」と振り返る。

しかし、福井氏は「当社は『やってみなければ分からないことは、まずやってみる』という発想がある」と、前に歩を進めた最大の理由を説明。そんな同ホテルにとって、TradFitのサポートと対話重視の姿勢は、導入を後押しする大きな推進力になったはずだ。

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対象サービス:Hospitalia(ホスピタリア)  

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記事:トラベルボイス企画部

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