発表! トラベルボイスの年間アクセスランキング2016、今年1番読まれた記事は?

2016年もあと数日。今年もトラベルボイスでは旅行・観光・ITビジネスに関わる様々なトピックスで約3000本の記事を配信してきました。その中から、情報感度の高いトラベルボイス読者の方々から高い関心を集めた記事のランキングを発表します(トップ30は下段で一覧)。

今年のトップ記事になったのは、航空ジャーナリスト秋本俊二氏が執筆した「3.11直後、東北に臨時便を飛ばし続けたスタッフ達の思い」。

東日本大震災が発生した当時の空港の状況、航空会社としての使命を果たそうとする現場職員やトップの決断など綴った記事です。震災から5年という節目、旅行・観光ビジネスの枠を超えて多くの方に読んでいただきました。すでに読んだ方、まだ読んでいない方、皆さまに年末年始に改めて読んでいただきたい記事です。

2位以下には、今年も変化する旅行・観光ビジネスのニュースが数々ランクイン。今年の特徴としては「再編」が進んだことが上げられるかもしれません。

中国大手オンライン旅行会社(OTA)シートリップが旅行比較サイトの世界大手スカイスキャナーを買収、米マリオットホテルがスターウッドを買収して世界最大のホテルグループが誕生。この数年続く、世界規模の業界再編のニュースが、今年もダイナミックに進展しました。

さらに、国内の各企業内の再編も。国内の旅行大手として長年業界トップに君臨してきたHISやJTBも組織を再編。JTBは、仕入れ環境の変化に対応、HISは世界規模のOTAを目指す再編を行い、両社ともにさらなる成長を目指しています。

8位にランクインしたYahoo!トラベルの事業再編のニュースは、大きな投資をした新事業を「経営の前提が変わった」としてスピーディーに変化させる背景を取材したもの。こうした動きは、来年以降も加速するでしょう。変化することが当たり前になりつつあり、そのスピードはさらに上がっています。

また、今年は「民泊」という言葉が一般化して普及しました。流行語大賞にもノミネートされたほどで、来年の新法制定でさらにこの動きも加速しそうです。4位にランクインした民泊Airbnbが日本の旅行比較サイト大手で検索可能となる記事は、民泊が一般化していく象徴ともとれる出来事かもしれません。

今年は、政府も訪日外国人を倍増となる「2020年に4000万人」という新目標を設定。2020年の東京オリンピックという節目に向けて、観光先進国へと成長していくためには、変化や再編は欠かせません。今年は、その布石といえる動きが数多くあったといえるでしょう。

様々な動きがあった、2016年の観光産業。トラベルボイスの年間トップ30の記事は以下の通りです。

1位 3.11直後、東北に臨時便を飛ばし続けたスタッフ達の思い、緊急事態での決断「後払いでもかまわない」 (2016年3月9日)

大震災直後、東北に臨時便を飛ばし続けた航空会社、その日のトップの決断

2位 中国大手旅行シートリップが旅行比較スカイスキャナー社を買収、経営陣や世界各地のチームは維持 (2016年11月24日)

3位 政府、九州観光の復興へ支援プログラム発表、割引付旅行プランや旅館・ホテル復旧費用の補助創設なども (2016年6月1日)

4位 旅行比較大手2社サイトで民泊物件の表示を開始、Airbnbの海外物件を「トラベルコちゃん」「Travel.jp」で (2016年12月19日)

5位 デルタ航空が成田7路線を全廃する可能性、羽田発着枠の日米交渉に危機感の声明 (2016年1月25日)

6位 HISがオンライン旅行で新事業構築へ、世界と戦う新体制発表、M&A積極化やホテル新会社設立など (2016年10月29日)

7位 民泊は旅館業法下の「簡易宿所」扱いへ、予約サイトは「旅行業」扱いの可能性、4月から施行へ (2016年1月25日)

8位 ヤフーが旅行事業を再編、オンライン旅行事業(OTA)を「一休」に集約へ -ヤフー小澤氏に今後を聞いてきた (2016年12月11日)

9位 グーグルやフェイスブックは旅行予約に本格参戦するのか? 旅行ビジネスの新潮流から未来を展望  (2016年10月10日)

10位 旅行業ビック3が語る、海外旅行の需要拡大のカギは? JTBはM&A積極展開にも意欲  (2016年9月27日)

11位 米マリオットのスターウッド買収、ホテル別売上ランキングでみる世界最大規模と統合メリット (2015年11月17日)

12位 ヤフー傘下の「一休」、民泊の予約サイトを11月スタート、高級別荘や古民家など100施設を姉妹サイトで (2016年10月27日)

13位 楽天トラベル、宿泊キャンセル料を代行徴収へ、3月からカード払いを事前決済に1本化 (2016年2月18日)

14位 ANAのインバウンド戦略とは? カギを握るのは国内線、グループ横断的な取組みを聞いてきた (2016年5月5日)

15位 「変なホテル」の開業1年の成果を聞いてきた、ロボット数は倍増でスタッフ(人間)は3分の1に縮小、生産性は倍以上に (2016年8月17日)

16位 JR東日本がネット販売強化、新ブランド発表、「宿泊+往復JR+オプション」組合わせでツアー作成を可能に (2016年11月22日)

17位 民泊Airbnbが旅行事業を本格化、現地アクティビティ・飲食店の予約から旅程表機能まで、東京含む12都市からスタート 【動画】 (2016年11月18日)

18位 JTB、アジア大手の旅行予約サイト「アゴダ」でホテル・旅館の販売開始へ、約4500施設でスタート (2016年12月20日)

19位 ポケモンGOが旅行に与える影響を考える ― プレーヤー向け「おかかえ運転手」サービスも登場【外電】 (2016年7月16日)

20位 星野リゾート、日本旅館「星のや東京」の概要発表、フロア毎に「お茶の間」も、7万8000円から (2016年4月13日)

21位 超大型航空機の時代は終わったのか? エアバスが発表した「A380減産」の背景と経緯を解説 【コラム】 (2016年7月18日)

22位 米国・大統領選でトランプ氏の勝利が旅行業界に与える影響は? 英・調査会社が分析した複数シナリオを解説 (2016年11月10日)

23位 楽天・三木谷氏が語るトラベル新戦略、「AI(人工知能)活用のサービスを本格化」、新体制から新サービスも発表 (2016年7月12日)

24位 JTB、海外旅行で事業再編を発表、新会社設立で海外航空券一括仕入れ・商品造成の一体化へ (2016年10月3日)

25位 訪日外国人の新目標は「倍増」に設定、2020年4000万人に、観光先進国へ3つの視点と10の改革を掲示 - 観光ビジョン構想会議 (2016年3月30日)

26位 グーグル、自分だけの旅行計画を作成支援する新アプリ「Google Trips」を公開、おすすめ訪問先やタビナカ体験メニューなど提示【動画】 (2016年9月21日)

27位 ブッキング・ドットコムが日本戦略を発表、「民泊」から「体験」の提供まで責任者に聞いてきた (2016年9月1日)

28位 金曜日15時終業の「プレミアムフライデー」、過ごし方の希望トップは「旅行」、20代男女の要望高く  (2016年12月15日)

29位 観光庁、新たな旅行業法案でランドオペレーター登録制やホテルによる着地型旅行の販売も -中間取りまとめ (2016年12月12日)

30位 外国人ファンが集う東京・谷中「澤の屋旅館」、館主が語るインバウンド受入れの本質と地域との連携 (2016年10月16日)

今年は、残念ながら熊本をはじめとした国内の災害も数多く発生しました。海外では、テロも頻発。各地の復興に向けて観光が果たす役割は大きく、また観光で人々が交流することで相互理解も深まります。来年は、さらに観光が世界の平和につながっていくことを願ってやみません。

トラベルボイスでは、この一年も読者の増加が続き、月間40~50万人を超える方が集まる観光産業で最大のサイトに成長しました。振返ればサイトも5年目。サイト開設当時は、観光とAI(人工知能)やロボットとの関連性などの記事が目新しいものだったかもしれません。しかし、そのトレンドが一般化してきました。こらからも旅行・観光ビジネスに関わる皆様の一助に、新たなテーマ性や最新のニュース、トレンド情報などをご紹介していきます。

読者の皆様からも、ぜひ「こんな記事が読みたい」「これって、どうなってるの?」「この記事はちょっと・・・」など、ご意見・ご要望をお寄せください。いただいたご意見などは、今後の編集に生かしてまいります。

各種お問合せ: Contact@TravelVoice.jp

トラベルボイス編集部 山岡薫

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