日本政府観光局(JNTO)発表による2016年1年間の訪日外国人数(推計)をオーストラリア、米国、英国の3市場でみると、いずれも年間人数で過去最高を更新。オーストラリアは18.4%増の44万5200人で初めて40万人超えを達成。米国は20.3%増の142万2700人、英国は13.2%増の29万2500人となり、両市場ともこれまで最高だった2015年の記録を塗り替え。米国は1年間を通じて2ケタ増を記録している。
2007年から2016年まで、直近10年間の米英豪3市場の訪日外国人数推移は以下のとおり。
なお、今回の年計は2016年12月の推計値発表に伴うもの。2016年12月は、オーストラリアが4.3%増の5万1500人、米国が16.8%増の10万5000人、英国が7.2%増の2万800人だった。
2016年1月~12月までの推移は以下のとおり。
2016年通年の状況としてJNTOは、オーストラリアは航空座席供給量やクルーズ旅行の人気、訪日プロモーションの積極的な展開などが旅行需要をけん引し、すべての月での同月最高記録につながったとしている。
米国は、9月に現地で実施された訪日観光セミナーほか、官民一体となったプロモーションなどが年間を通じて2ケタ増の達成に寄与した。英国では経済情勢の回復や安価な旅行券販売などにより、訪日プロモーションの成果が出しやすい状況が継続。各種メディアへの露出強化や、航空会社とOTAによる共同広告などが奏功したほか、特に、英国の主要TV局が制作したドキュメンタリー番組「Joanna Lumley's Japan」による日本の魅力訴求は大きな反響につながったとしている。