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JTBは2016年の日本人海外旅行市場の実態をまとめた「JTB REPORT 2017 日本人海外旅行のすべて」を発行した。独自のアンケート調査や各関係機関の統計資料を基に、JTB総合研究所が市場動向や構造を分析し、編集・発行したもの。
これによると、2016年は雇用環境の改善が海外旅行数の増加に寄与。特にフルタイム雇用の若年女性や、パートタイム就労をおこなう30代から50代女性が海外旅行需要の回復に貢献した様子が見られたという。
また、旅行先の活動では、これまでトップだった「自然風景観光」に代わって「食べ歩き」(63.2%)が初のトップに。欧州など遠方への旅行機会が減少した一方で韓国・台湾といった近隣地域への旅行が増加したため、カジュアルな側面がより鮮明になったようだ。
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さらに、観光目的での旅行の手配状況をみると、パッケージ利用よりも自分で手配した旅行が上回った。このことからも、海外旅行が一段と身近になりつつある実態が示唆される。
目的別、海外旅行経験回数別の手配内容の実態は以下のとおり。
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なお、欧州への旅行者数は、全世代で減少傾向にあるものの、60代以上のシニア層での減少が顕著だった。代わりに、台湾や韓国といったアジアのほかハワイやオセアニアなどの地域の旅行需要が増加する様子も判明した。
世代・方面別旅行者数の推移は以下のとおり。
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「JTB REPORT 2017 日本人海外旅行のすべて」は7月28日から、JTB総合研究所のホームページで販売される。