エボラブルアジア社は2018年5月14日、OTA事業をおこなうDeNAトラベルの子会社化を発表した。DeNAトラベルの親会社であるディー・エヌ・エーとの間で、株式譲渡基本合意を締結したもの。取得価額は約12億1000万円。
エボラブルアジアは、これまで国内航空券販売を強みとするオンライン旅行業を展開。2018年9月期の連結取扱高は700億円となる。一方のDeNAトラベルは海外航空券・海外旅行分野を得意としており、直近の連結取扱高予測は約700億円。これらの単純合計値1400億円を踏まえ、エボラブルアジアでは今後の取扱高目標値を2000億に設定した。
また、現在の会員数は、合計254万人(エボラブルアジアが運営する「エアトリ」会員52万人、DeNAトラベル会員202万人)、法人出張顧客は合計2661社(エボラブルアジア1273社、DeNAトラベル1388社)となる。
同社によれば、今後想定される相乗効果は、得意領域の補完や相互顧客へのクロスセルに加え、シェア拡大によるブランド力、人的リソースの相互補完による向上など。また、ボリュームディスカウントによる仕入れコスト削減や、開発コストの削減にもつなげる考えを示している。
なお、統合後は「DeNAトラベル」のブランドは変更予定。エボラブルアジア社によると買収後のサイト統合は、現在のところ予定しておらず、両サイトが存続する見込み。また、人事についてはDeNAからの出向者に関して一部帰任の予定だが、従業員の雇用は継続される。