NTTドコモと東武鉄道は、栃木県日光市・東武鬼怒川線で運航中のSL「大樹」にて、次世代通信方式「5G」を用いた高精細映像伝送実験をおこなった。
具体的には、同路線沿線の鬼怒川橋梁付近を通過するSLの超高精細ライブ映像を撮影する環境を構築。そこで撮影した映像を、客車に向けて5Gで伝送することで、乗客自身が乗車中の客車をけん引するSLの姿を超高精細映像で楽しむことができた。
また、4K映像コンテンツ配信システムを通じて多数の4K映像ファイルを客室内に伝送することで、複数のスマートフォンなどで閲覧することにも成功。今回の取り組みにて、約半世紀ぶりに復活したSLと最先端技術の融合を実現。「鉄道産業文化遺産としてのSL乗車体験の向上と観光分野への発展に寄与できることが確認できた」と評価している。
なお、同実験では、NECとシャープ、インフォシティの協力も得て実施。橋梁に基地局を設置して5G通信エリアを構築したほか、客室内にも移動局を配置することで、高精細映像をSLに向けて伝送した。