LINEトラベルjp、タビナカ強化でガイド記事を活用へ、ユーザー情報にAI連携で究極の個人対応を追求

旅行比較「LINEトラベルjp」を共同運営するベンチャーリパブリック代表取締役社長の柴田啓氏と、LINE執行役員O2O事業担当の藤井英雄氏が2018年12月15日に開催したイベントに登壇し、今後の方針を語った。

このイベントはベンチャーリパブリックがLINEと共同運営する以前の「Travel.jp」の時代から、ガイド記事を寄稿する旅の専門家「トラベルナビゲーター」を対象に、ネットワーキングの目的で毎年年末に開催しているもの。

すでにLINEトラベルjpでは、それぞれの強みを生かした新たな旅行サービスの提供をおこなうことで合意し、タビマエからタビナカ、タビアトまでを一気通貫で最適なサービスの提供を目指す方針を明言。2019年秋には、ウェブ版とLINE版あわせて4000万セッションのトラフィックを生むメタサーチへと発展させる方針だ。

今回のイベントではまず、冒頭で柴田氏がウェブ版の現状と今後の展開について発表。参加したナビゲーターに向け、「特にタビマエ、タビナカでの展開でガイド記事はユーザーに役立つ情報として使用され、各サービスに繋がるものになる」と重要性を説明し、今後は「旅先でユーザーが探すものを先回りして増やしたい」と、タビナカに関する記事にも力を入れていく方針を説明した。柴田氏は以前から、旅行比較サイトとしての最大の差別化として、コンテンツ提供が切り札になるとの考えを示している。

その後、藤井氏と柴田氏のミニトークセッションを実施。このなかで藤井氏は、柴田氏から問われたLINEの機能を踏まえたサービスの可能性について、「直近のビジネスモデルでいうと、タビナカ。ガイド記事はタビナカと相性が良いと思う」とコメント。常にログイン状態で利用されるLINEだから、より詳細に把握できる各ユーザーの趣味趣向を踏まえたデータをAI(人工知能)と連携させ、「究極にパーソナライズされたトラベルプランを作り上げ、ガイド記事を見せながら旅行を楽しんでいただくサービスが最終形」との構想を語った。

左から)ベンチャーリパブリック代表取締役社長の柴田啓氏、LINE執行役員O2O事業担当の藤井英雄氏

Twitterの「行きたい目的地」投稿にガイド記事で回答

このほかイベントでは、LINE版のマーケティング担当者がSNS戦略とガイド記事の活用方針を発表した。

現在、LINEトラベルjpのLINE版が運用するSNSは、LINEとTwitter、Instagramの3つで公式アカウントを展開。LINEでは公式アカウントで先ごろ1000万人を達成、10月9日から開始したTwitterは約2か月で3万フォロワーを獲得した。Instagramは今月からの開始だが、今後はフォロワーを増やすキャンペーンを行なうという。

配信内容としては、メディアの露出内容にあわせた配信や、キャンペーンでの活用を実施。例えば先ごろ、テレビ番組で関東の紅葉特集が放映された際に、LINEトラベルjpからも紅葉特集を配信したところ好評を得たという。

今後は各公式アカウントでも、ガイド記事との連携を実施する予定。例えばTwitterでは、ツイートが増加しそうな話題のイベントや事柄を予測できる「モーメントカレンダー」を活用し、関連するガイド記事を配信したり、ハッシュタグを活用した記事拡散なども予定する。

すでに先日、「#教えてLINEトラベルjp」に続けて、行きたい旅行の目的地などを投稿したユーザーにガイド記事を答えとして送るテスト的な配信を実施。ユーザーとのコミュニケーションを深めたところ、ポジティブな反応が多かったという。今後も、こうした施策に力を入れていく考えだ。

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