2019年の海外出張で「渡航リスク高まる」は43%、世界の企業の3割が出張規定に「サイバーセキュリティ」関連を記載

旅行関連のセキュリティ支援サービスなどを提供するインターナショナルSOSはこのほど、企業のリスク管理者を対象とする調査結果を公開した。世界82ヵ国の企業と組織の 640人から回答を得たもの。

それによると、リスク管理者の47%が「2018年に渡航リスクが高まった」と回答。前年と比較すると16ポイント低下、一昨年からは25ポイント低下する結果に。一方、2019年について「渡航リスクが高まる」と回答した割合は、前年より9ポイント下回る43%となった。半数以上が渡航リスクに対する懸念をもっているものの、年々その割合は縮小している様子が明らかになった。

企業による対策面では、出張規程に含まれている項目を調査した。その結果、サイバーセキュリティについて取り上げている企業は33%、女性出張者への配慮がなされている企業は26%、レジャーと出張を組み合わせた「ブレジャー旅行」について取り上げている企業は18%にとどまる。また、シェアリングエコノミーサービスについて記載のある企業も14%のみとなった。

海外勤務の社員を支援する活動では、全体の63%が「運航リスクに関する社員教育が必要」と考えていることが明らかになった。ただし、実際に提供されている社員教育プログラムは、「渡航安全に関するトレーニングおよび安全対策トレーニングの実施」が39%、「メールによる渡航前と渡航中の注意喚起」が38%、「渡航者の所在地確認プログラムの実施」と「健康と安全に生じた問題の種類および件数の測定と分析」がいずれも29%。リスクは感じているものの、3~4割程度の企業のみがグプログラムを実践している状況が明らかになった。

地域別に渡航リスクを参照できるマップも公開

なお、インターナショナルSOSでは、公的情報や同社独自のデータにもとづいて世界の医療と安全のリスク評価をとりまとめた「トラベルリスクマップ」最新版を発表している。以下のインタクティブマップに地域名(例;Japan)と入力することで、各地の医療・安全・交通状況などのリスク度合いが参照できるもの。日本はいずれの項目も「Low(リスクが低い)/Very Low(とても低い)」と評価されている。

トラベルリスクマップ(英語・インタラクティブ版)

日本語のトラベルリスクマップ(静止画版)は以下から入手可能だ。


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