渋谷区観光協会とナビタイムジャパン、渋谷区立千駄谷小学校は、共同プロジェクトとして生徒たちの手による「千駄ヶ谷インバウンド観光マップ(英語版)」を制作し、外国人観光客への配布を開始した。
同プロジェクトは、同校の6年生が総合的な学習の時間で、自分たちの住む千駄ヶ谷の魅力を外国人に伝える取り組みとして開始したのがきっかけ。2020年の東京オリンピックのメイン会場・オリンピックスタジアムのある千駄ヶ谷が外国人観光客に知られていない現状を踏まえ、生徒が主体的に学習テーマを設定し、外国人観光客に地元を知ってもらい、役に立つ地図を制作することに決めた。そのためにどうすればよいのか、直接電話で問い合わせをしてきた生徒たちの気持ちに応えたいと、渋谷区観光協会とナビタイムジャパンが協力を引き受けたことで、プロジェクトが始まったという。
制作にあたってはカメラ撮影、イラスト、取材、誌面構成などを教授する協力者を募り、渋谷区にゆかりのあるプロが参加。授業の講師のみならず、実際の取材にも同行するなど、全面的に協力した。マップは手軽に利用してもらいやすいよう、タブロイド判で制作。生徒が厳選した約120のスポットから36スポットに絞り、テキストと写真、イラストでスポットの魅力や街の楽しみ方を伝えている。
今回の千駄ヶ谷の街を紹介するプロジェクトについて、渋谷区観光協会のPR Manager・堀恭子氏は、「インバウンド誘致において、スクランブル交差点以外の滞在時間が少ないという渋谷区の課題に対し、その他の地域の魅力を伝える点で合致する」と期待を示した。渋谷区観光協会では東京オリンピックに向け、「PLAY! DIVERSITY SHIBUYA/多様な遊びができる町・シブヤ」をコンセプトに、様々な来訪者や世代に向けた情報発信を強化しており、今回のプロジェクトもその一環と位置付けている。
また、ナビタイムジャパンのインバウンド事業部長・藤澤政志氏は、生徒が作ったマップについて「生徒が選んだ場所は、必然的に大人に連れられて行ったことのある場所であり、安心感のあるスポットやファミリーフレンドリーな店舗のフィルターが自然にかかっている」と、子どもの目線で作った地図の有用性に言及。今後、渋谷区観光協会とナビタイムジャパンは作り手をシニアや子育て世代などで募るなど、レイヤー別に地図を制作したり、初台など区内の他地域にも広げ、渋谷区の新たな体験に繋がるよう展開をしていく考えだ。
今回のマップは、JR千駄ヶ谷駅や千駄ヶ谷の商工会、取材先の店舗のほか、渋谷区観光協会の観光案内所でも配布する予定。これに先立ち、3月14日と19日には、生徒自らが、原宿の各所で訪日外国人に直接地図を配布。19日は渋谷区長の長谷部健氏も応援に駆け付けた。
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問い合わせ先:ナビタイムジャパン インバウンド事業部 inbound-business@navitime.co.jp
記事:トラベルボイス企画部