エクスペディア・グループ決算、営業利益と純利益が減少で増収減益、民泊事業が好調 -2019年第3四半期

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エクスペディアグループは、2019年第3四半期(2019年7~9月)の決算を発表した。それによると、取扱予約高は前年同期比9%増の269億2700万ドル(約2兆9403億円)、売上高は同9%増の35億5800ドル(約3883億万円)となったものの、営業利益は同9%減の6億900万ドル(約664.7億円)、純利益は同22%減の4億900万ドル(約446億円)、調整後EBITDAは前年と変わらず9億1200万ドル(約995億円)を計上し、増収減益となった。

主事業であるOTAの売上高は、同8%増の273億2000万ドル(約2兆9819億円)、ヴィーボ(旧ホームアウェイ)が同14%増の4億6700万ドル(約509億円)、法人向けのEgenciaが同4%増の1億4500万ドル(約158億円)、エクスペディアグループ外のトリバゴが同6%減の2億7900万ドル(約304億円)となった。

商品・サービス別での売上高比率は、主力の宿泊が73%、広告/メディアが9%、航空券が6%、その他が12%。

そのうち宿泊の売上高は、エクスペディア・パートナー・ソリューション、ホテルズ・ドットコム、ヴィーボの売上が伸びたことから同11%増。総泊数は同11%増となったが、一泊あたりの売上高はと前年と変わらなかった。

航空券の売上高は同3%減。航空券の販売件数は同8%増となったものの、1航空券あたりの売上高は同10%減となった。

広告/メディアの売上高は同3%増。トリバゴで減少したものの、エクスペディア・グループ・メディア・ソリューションが売上を伸ばした。

民泊事業を強化、他社とのパートナーシップも積極展開

エクスペディアグループの宿泊予約プラットフォームに掲載されている施設数は2019年9月30日現在で140万軒を超えた。そのうち約65万軒がヴィーボとの並立掲載。パケーションレンタルのヴィーボの予約可能施設数は210万軒で、そのうち即時予約が可能な施設は140万軒になっている。

最近のハイライトとしては、エクスペディアグループはユナイテッド航空と複数年にわたる提携を締結。また、そのパートナーシップを、レジャーだけでなく、エクスペディア・パートナー・ソリューションとEgenciaにも広げた。

主力のOTA事業ではマリオットと提携。マリオットが直接契約していない相手に卸す客室のホールセール価格について、すべてエクスペディア・パートナー・ソリューションズを窓口として取引を始めた。また、アメリカのヴィーボでは、ウェブサイトやiOSとAndroid双方のOSで、エクスペディアの認証情報でログインを可能にした。

エクスペディアグループは、「CanadaStay(カナダステイ)」の全株式を取得し、ヴィーボのカナダにおけるバーケーションレンタル事業を強化。将来的にはヴィーボとカナダステイとを統合させる計画だ。

また、ヴィーボは新しいプロパティ・マネージメント・ソフトウェア「Escapia」の導入を発表。従来の3つのプロパティ・マネージメント・ソフトウェアをEscapiaで一元管理する。さらに、ヴィーボは旅行計画ツールとして、モバイルアプリに新しいグループチャット機能を加えた。

※円換算は1ドル109円としてトラベルボイス編集部が算出。

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