デジタルマーケティングを手がけるCriteo(クリテオ)は、先ごろ日本人を対象とした世代別の旅行顧客ロイヤルティに関するレポートを発表した。世代別でポイントや特典が付加されるロイヤルティプログラムに対する意識や傾向にギャップがあることが浮き彫りに。同社は「秋から年末年始の旅行商戦では、Z世代とミレニアル世代向けのロイヤルティプログラム施策が鍵になる」などと分析している。
レポートはクリテオが2019年に世界1万3000人以上を対象に実施したもので、日本版は5~7月に1031人から回答を得た。これによると、ロイヤルティプログラムを主な理由にエアラインやホテルを予約したことがあるのは、ミレニアル世代(25~38歳)がトップで84%。Z世代(25歳以下)が61%で続いた。
ただその一方で、1つ以上のロイヤルティプログラムに登録しているのは、ベビーブーマー世代(55~73歳)の37%と比較して、ミレニアル世代は29%、Z世代は22%と低く、若い世代への普及が課題かつ成長の鍵であることがわかる。Z世代とミレニアル世代は多数のメールが送られてくる煩雑さなどから解約する傾向が高く、ミレニアル世代は登録したことを忘れるなど、特定のプログラムを愛用する意識も低い。
ほかにも、今回の調査では、航空会社やホテルに直接予約を入れる理由として多くが「その予約方法に慣れている」、「ロイヤルティプログラムの会員である」と回答。ロイヤルティプログラムは顧客リテンションに有効な一方で、利用は全回答者の約3割にとどまり、解約の可能性もあることから、同社は「会員数やリピートを増やすためには認知向上の段階から十分に改善する余地がある」などとまとめている。