日本商工会議所は、「地域の観光産業がコロナ禍を乗り越え、前に進むために」と題する提言書をまとめた。新型コロナウイルスによって厳しい経営環境に置かれている観光関連産業や地域への十分な支援と、その先を見据えた地方創生実現の柱としての観光振興に必要な事項をとりまとめたもの。
日本商工会議所では、観光事業者は広く旅行・観光需要が回復しない限り事業継続が難しくなるとの認識のもと、6 項目について提言を行っている。
1. GoToキャンペーン事業の期間延長と地方への誘客重視を
GoToキャンペーン事業等の継続・拡充、地方・中小宿泊事業者への誘客促進など
2. 観光事業者の感染対策支援、ルールの啓発強化、感染データの検証
感染拡大防止対策の普及徹底とその支援、旅のエチケットの国民的理解の啓発強化など
3. 国際往来の促進と東京2020大会に向けた感染拡大防止対策の徹底
訪日外国人の入国時検査の拡充および滞在中の感染対策強化、検査等証明書の世界標準化など
4. 地方におけるネットの活用やリモートワーク需要の取り込み促進
IT活用による新規サービス・プロモーション支援、ワーケーション推進と環境整備への支援など
5. 観光誘客促進・事業継続のためのハード・ソフト両面の施策拡充
新規需要獲得に向けた宿泊施設などの改修促進、域内事業者連携による共存共栄促進など
6. 地方分散の促進、旅行者の利便性向上に資する交通網の整備拡充
観光需要の地方分散に資する二次・三次交通網の整備拡充、交通機関間の有機的連携への支援など