日本生産性本部の余暇創研は、「レジャー白書2023」(速報版)を公表した。これは、秋に発行予定の「レジャー白書2023」の取りまとめに向けて実施したアンケート調査の結果を、速報版として公表したもの。調査は、2022年の余暇活動に関する個人の意識や参加実態について、2023年2~3月にインターネットを通じて全国の15~79歳男女3306人から有効回答を得た。
それによると、仕事(勉強や家事を含む)と余暇のどちらを重視するかという問いには、63.9%が「余暇を重視」すると回答。特に「仕事よりも余暇の中に生きがいを求める」の回答率が2020年以降増加するなど、 仕事より余暇を重視する割合が年々増加している傾向がわかった。
余暇活動参加率では、「国内観光旅行(避暑、避寒、温泉など)」が、2021年から10ポイント上昇して42.8%となり、2019年以来の1位になった。しかし、2019年の参加率の水準(54.3%)には届いていない。性別でみると、女性は「国内観光旅行」が32.8%から45.4%に大きく上昇し1位。全体の国内観光旅行への参加率を押し上げた。一方、男性の1位は 前年に続き「動画鑑賞(レンタル、配信を含む)」だった。
また、各種目の希望率と参加率の差を「潜在需要」として算出したところ、2021年1位の「国内観光旅行」の潜在需要は、参加率の上昇に伴って減少し2位に。一方、「海外旅行」は潜在需要の減少幅が「国内観光旅行」と比べて小さい(希望率の高さに比べて参加率が低かった)ために1位となった。
このほか、一人当たりの平均参加種目数は10.1種目となり、コロナ禍の2020年(9.9種目)、2021年(9.7種目)よりわずかに増加したものの、2019年の水準(12.3種目)にはまだ届いていない。