東日本旅客鉄道(JR東日本)と松竹は、2024年11月18日付で10年間の包括的業務提携契約を締結した。松竹グループがもつ日本文化とエンタテインメントに関する知見に、JR東日本グループの地域に根差したネットワークを掛け合わせ。デジタル技術を活用し、文化の力のアップデートによる心豊かで活力ある社会の実現と両社グループの成長を目指す。
共創ビジョンには、「観光・地方創生」「こころとからだの健康増進」「ナイトタイムエコノミー」の3つの柱に掲げた。具体的に観光・地方創生では、デジタルエンタメ電車、地域性ある歌舞伎演目やアニメコンテンツを活かした地域の聖地化、巡業イマーシブシアターとして都市部のエンタメを地方で臨場感をもって体験できるような取り組みを進める。
こころとからだの健康増進では、浜松町・竹芝・東銀座エリアで、JR東日本の移動データと松竹のエンタメコンテンツ、さらに身体・感情データを連携させることで健康増進に資する街歩きプランを提案する。Suicaのチケッティング機能を活用した観光・健康フィールドのシームレスな予約・購入体験も進める。ナイトタイムエコノミーについては、両社の施設が東京湾に近接して立地するエリアで、文化的に豊かな夜時間の過ごし方を開発する。このほか、2025年開業の「高輪ゲートウェイシティ」での連携も拡大する。
すでに決定している今後の取り組みとしては、JR 東日本・大人の休日倶楽部会員向けに歌舞伎座の魅力を堪能できるプレミアム旅行商品を発売するほか、JR東日本が2023年3月に事業を開始した小学生親子向けおしごと体験学習「ことむすび」の新たなコラボ企画として、歌舞伎の舞台小道具を用いた体験学習イベントを開催する予定だ。