ムスリム訪日客に重要な2つのポイントは「情報」と「対応」

三菱UFJリサーチ&コンサルティングは、インドネシアとマレーシアで実施したムスリムに対する訪日旅行の意向調査の結果を受け、今後の受入れには「正しい情報提供」と「柔軟な対応」が重要になると提言した。訪日旅行に対する不安や旅行で重視する項目には「飲食」と「礼拝」に関する内容が多く、これらの不安を払拭できる情報提供や配慮・工夫などにより、受入環境の底上げを図ることが可能となることも多いという。

飲食については、「不安・不満を感じる」「行きたくない要因となる」で、「ハラールに対応した飲食店が少ない」「販売されている飲食物、物品の原材料表記などの情報が乏しい」などが両国とも上位を占め、特に訪日経験のない人はその傾向が強い。

日本へ旅行をする場合の「重要度の高いもの」でも、「ハラール認証を受けた飲食店の情報が得られる」、「アルコールが含まれていないことが分かる」など、飲食に関する情報やサービスの有無が上位を占めた。

また、礼拝に関しては「空港、駅等の公共スペースにおいて礼拝できる設備が少ない」「空港、駅以外の場所で礼拝できる場所が少ない」などがネガティブ要因に上がっており、「日本人のムスリムへの理解」や「WiFi」、「言語」等については、重要度としては低い結果となった。

訪日旅行で関心のあるものは「桜・紅葉等の観賞」「雪」「日本の自然・風景」が多く、日本およびアジアの国・地域(非イスラム圏)のうち、日本が優れていると評価されたものは「雪」「観光地」「おもてなし」「現地ならではの食事」が高かった。評価が低いものは「ハラールレストランの充実」「言葉が通じやすい」「旅行費用が安い」で、日本より優れている国としてはシンガポール、中国が選択されるケースが多かった。

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