日本郵船がクリスタル・クルーズを売却、ゲンティン香港の傘下で新造船計画も

日本郵船は2015年3月3日、客船事業の見直しの一環として、米国をメインマーケットとするラグジュアリー客船・クリスタル・クルーズをゲンティン香港へ売却することを決定した。売却額は5億5000万米ドル。これにより、日本郵船は2016年3月期第1四半期に、特別利益約261億円を計上する見込みだ。

現在、ゲンティン香港では「フリースタイル・クルージング」をコンセプトとする2つのカジュアルシップ「スタークルーズ」と「ノルウェージャンクルーズライン」を運航しており、そこにラグジュアリーシップのクリスタル・クルーズが加わることになる。ゲンティン香港では、クリスタル・クルーズを「どのクルーズ会社も理想とするサービス水準の縮図」と評価。経営陣や従業員、クルーは従来通りとしつつ、「新たな最高水準を目指す新造船誕生のため、財務支援や専門知識・技術を提供していく」と、船隊の拡大を提案している。

なお、ゲンティン香港によると、買収額の5億5000米ドルについて、企業価値をクリスタル・クルーズの所有する1ベッド数あたり約27万6000米ドル(2隻で1992ベッド数)で算出した。

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