日本旅行業協会(JATA)の旅行市場動向調査(2015年3月期)で、2015年1月~3月の海外旅行全般の業況感が-38となった。3か月前の見通しより3ポイント悪化し、8期連続で見通しを下回った。
特にヨーロッパが-39となり、9ポイント低下。半年前の-11から20ポイント以上の大幅下落となっている。またハワイは-11で1ポイント減と小幅ながら、緩やかな減少傾向が1年前から続いている。一方、オセアニアは6ポイント改善し、-39とヨーロッパと同水準まで上昇。アメリカ・カナダも3ポイント増の-31となったほか、韓国(1ポイント増の-72)、中国(2ポイント増の-73)と、低水準ながら緩やかに上昇傾向に転化している。
客層別では、安定していた商用・視察が14ポイント減の-23と大きく低下し、シニアと同水準に。また、インセンティブも7ポイント減の-37と低下した。この状況で増加したのは、卒業旅行シーズンだった学生(7ポイント増の-49)とハネムーン(2ポイント増の-37)、OL(1ポイント増の-46)。
3か月後は-37で、現在とほぼ同水準の見通しとなった。このなかで韓国が9ポイント増の-63となり、回復の動きが強まりつつありそうだ。客層別では主力のシニアはさらに低下の-25だが、商用(-19)、ハネムーン(-32)、OL(-43)で持ち直しが期待されている。
調査は2015年2月9日~2月25日まで、JATA会員各社の経営者などを対象にインターネットで実施。595社のうち325社から回答があった。