日本旅行業協会(JATA)の旅行市場動向調査(2015年1~3月期)で、2015年1月~3月の国内旅行全般の業況感は-2となり、2年ぶりにマイナス転化となった。ただし、前回の見通しの-5よりは低下率は少なく、3か月後は+7に再びプラスとなる見通しだ。
現況の低下は、団体旅行の弱含みにある。個人観光はシニア、ファミリー、OLとも1~3ポイント増減の小幅な変化なのに対し、団体旅行では招待・報奨で11ポイント減の-25、職場が10ポイント減の-26など総じて大幅な減少となった。ただし3か月後はいずれも回復。特に招待・報奨は8ポイント増の-17、サークル・親睦も7ポイント増の-17など、ほぼ3か月前の水準を期待している。
方面別では静岡以外で減少し、特に東北が15ポイント減の-35、九州が12ポイント減の-7など2ケタ減となった。東京は+8、京阪神は+9とプラスを維持したが、いずれも3か月前よりは低下。ただし、3か月後は北陸が新幹線開業への期待で一気に24ポイント増の+4に回復。これを筆頭に、東北の7ポイント増や甲信越の5ポイント増など、全方面でプラスまたは同水準の推移が見込まれている。
調査は2015年2月9日~2月25日まで、JATA会員各社の経営者などを対象にインターネットで実施。595社のうち325社から回答があった。