DeNAが動画コンテンツに注力、メディア事業を旅行含む10カテゴリに拡大

ディー・エヌ・エー(DeNA)は、キュレーションメディア事業を拡大する。同社は、現在「DeNA Palette」と名付けて展開する同事業で、既存の旅行分野「FindTravel」を含む6サイトに新たに4サイトを追加。合計10サイトのライフスタイル領域のメディア展開をすることで、さらなるユーザー拡大と囲い込みを図る。さらに、新たな取り組みとして動画コンテンツや動画広告の充実を図っていく方針だ。

*写真は左:キュレーション企画統括部長・iemoCEO村田 マリ氏、右:MERY運営のペロリ 代表・ 中川 綾太郎氏

今回発表された、新たな4つのメディアはヘルスケア系の「welq(ウェルク)」、カー(車)ライフスタイルの「GOIN(ゴーイン)」、投資や保険の「Upin(アップイン)」、エンタメ情報の「PULL(プウル)」。今後は、10カテゴリの各領域でコンテンツを深堀りしていき、動画コンテンツの充実、さらにキュレーションサイトを横断する動画によるネットワーク広告を確立させたい方針だ。

DeNAキュレーション企画統括部長の村田マリ氏は、この動きについて「毎年のように“来年は動画が来る”と言われているが、我々は2016年こそ“動画元年”になると考えている」とその背景を説明。ネット上の動画視聴でスマートフォンがPCを上回ったことや、Facebookなどのソーシャルメディアで動画の共有が簡単になったことで利用が拡大していることなどを背景に、今後は、動画コンテンツの活用が加速するものとみている。

具体的には、スマホユーザーの隙間時間に各カテゴリの45秒から1分程度の動画コンテンツ公開。すでにiemoやMERYではテスト公開をスタートしており、ソーシャル上の反響も上々だという。

こうしたことから、主軸事業の広告でも動画を活用することで訴求力を向上させる。タイアップコンテンツとして動画を制作・配信し、来年度に向けては10メディアを横断的に展開する動画広告ネットワークの構築を目指す。すでにパナソニック、ソニー、ANA、JTBなどの企業が出稿を内定しているという。

なお、既存の6キュレーションサイトでは旅行分野の「Find Travel」、女性向けファッション「MERY」、インテリア情報「iemo」などが代表的。キュレーションサイトとは、各カテゴリのネット上に公開されている情報を収集し、まとめてコンテンツとしているもの。DeNAでは、外部ユーザーによるコンテンツ制作のほか、内部制作もすすめているところで、新カテゴリのサイトや動画コンテンツでは、内部制作で進める計画。

トラベルボイス編集部 山岡薫


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