ホテル・リザベーション・サービス(HRS)社はこのほど、2015年の事業実績と2016年の計画を発表した。今年はこれまで手掛けてきた宿泊施設や法人・個人向けソリューション提供ビジネスに加え、オンラインツールを最大活用したMICE事業に注力する考えだ。
同社は2015年に「HRS グローバル・ホテル・ソリューション」ブランドを立ち上げ、国際企業向けのソリューション提供事業を拡大。現在では世界25か所の拠点に1500名以上の従業員を持つ規模に成長した。
最近ではインド・ムンバイと米ニューヨークでの事業展開も実施。世界30万軒におよぶ宿泊施設のポートフォリオを企業ユーザーに提供するだけでなく、主要GDSとのパートナーシップも強化。約500万室をGDSに提供するに至ったという。
同時に、扱う施設の面ではホリデー用ラインナップを拡充。レジャー向けのポータルサービス「HRS Holidays」や同アプリでは、民泊やアパートメント、ペンション、ファミリー向けホテルなどの約40万軒以上を対象にした予約機能を提供している。
一方、国際企業向けには、出張管理で必要となる各種サービスを提供。「インテリジェント・ソーシング(Intelligent Sourcing)」サービスでは、昨年だけで世界5万軒を対象に、大手企業の出張管理担当者に代わってホテルの宿泊料金交渉手続きを実施。同時に、出張者がキャッシュレスで宿泊できるサポートビジネスも加速している。
さらに2016年は、MICE事業に注力する計画。オンラインミーティングサービスやイベント予約サービスを提供する「ミータゴ(meetago)」と連携して、昨年は年間1億5000万ユーロの売上高を達成。今後はホテル予約分野だけでなく、イベント予約サービス分野でのオンラインプラットフォームの充実を実施。スムーズな決済プロセス実現などを視野に、企業の業務効率化やコスト削減に貢献していく計画だ。
なお、ミータゴとのパートナーシップを通じた日本での事業展開については、現在のところ「サービスインの時期検討中」としている。
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