オンタリオ州観光局のトリシャ・グラント副社長がこのほど来日し、10月20日、都内で旅行関係者向けのランチレセプションを開催。来年のカナダ建国150周年に向けて賑わう首都オタワやオンタリオ州各地の最新情報を紹介した。
インダストリー・リレーションズと海外マーケティングを担当するグランド副社長は、「日本はオンタリオ州にとって4番目に大きい海外送客市場で、現在のシェアは14%。節目の年となる来年は、カナダ観光局、旅行会社、メディアと連携をとりながら、旅行業界・消費者向けプロモーションをさらに強化する」と話した。
オンタリオ州への日本人訪問者数は、一時、低迷していたが、2012年以降、再びプラス成長に転じ、2014年は前年比24%増。2015年も同3%増と増加傾向を維持した。さらに来年はエア・カナダ(AC)が名古屋/バンクーバー線を就航することから、「日本とカナダ間の路線拡充は、関係者全員にとって有益」(同副社長)と、日本からオンタリオへの送客増に期待を示した。
日本市場向けには、食をテーマにした旅を訴求したい考えで、「東部カナダ・グルメ街道」モデルコースなどを作成。ブルーマウンテン地域の40以上の店が加盟する「アップルパイ・トレイル」や、トロントの地ビール・ツアー、オタワの市場「バイワード・マーケット」でのウォーキングツアーなどを紹介した。
また目下、州内で急成長中のワイナリー「プリンス・エドワード・カウンティー」も、トロントとオタワの中間に位置し、アクセス面でツアーに組み込みやすい上、受賞歴を誇るピノ・ノワールやピノ・グリ、シャルドネなど、ワインの品質面でも申し分ないという。
オンタリオ州観光局サイト一方、オンタリオ州が海外市場向けに制作したプロモーション・ビデオ「Where am I?」が冒頭で紹介され、人種と文化の多様性から生まれる異文化融合の魅力をアピール。「自分が一瞬、どこの国にいるのか分からなくなるほど、多彩で神秘的なデスティネーションというのがブランド・コンセプト」としている。