農協観光、公取から下請法の規定違反で勧告、ツアーオペレーターの海外旅行手配で

公正取引委員会は2016年11月25日、農協観光に対して下請代金支払遅延等防止法(下請法)の規定違反行為が認められたとし、勧告を行なった。

海外旅行における現地宿泊施設や交通機関、飲食店等の手配に関する第4条第1項第3号(下請代金の減額の禁止)に対する規定違反で、農協観光ではこれらの手配業務を資本金5000万円以下のツアーオペレーターに委託。2015年4月~2016年5月までの期間、奨励金とその振込手数料を下請け業者であるツアーオペレーターに支払わせることで、下請代金額を減じた。下請事業者は13名で、減額金額は総額1163万3936円に及ぶ。農協観光では2016年7月29日と9月20日、減額した金額を対象の下請事業者に支払った。

公正取引委員会では農協観光に対し、今回の規定違反の事実を認め、違反行為を行なわないことを取締役会で決議するとともに、再発防止のための社内体制の整備を要請。社内、および取引先の下請事業者に対し、違反行為とその内容、再発防止の措置を周知するとともに、公正取引委員会にも報告するように勧告した。

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