アメリカン・エキスプレス・インターナショナルはこのほど、世界9市場(日本、米国、カナダ、メキシコ、イタリア、英国、インド、香港、シンガポール)で顧客サービスに対する意識調査を実施した。
それによると、「一度でも悪い顧客サービスを受けたらその企業を離れる」と回答した割合は日本が56%で最多で、他の9市場では2~3割程度のみが該当。日本人は「悪い顧客サービス」に対してもっともシビアな意識を持っていることが分かった。
市場別にみた悪い顧客サービスに対する意識は以下のとおり。
日本人とインド人は商品購入時に第三者の評価を重視
また、日本では新規購入を決定する際の決め手として「企業の評判」(35%)を重視する割合も最多。「クチコミ」と合わせると第三者の評価を判断基準にしている人が過半数を超え、この傾向はインドと類似することも判明した。一方で、米国と英国、シンガポールでは「友人・家族の勧め」を、カナダ、イタリア、香港では「セール・プロモーション」を重視する傾向が強い。商品購入を判断する情報にもお国柄が表れることが明らかになった。
新規購入時の決め手は以下のとおり。
日本人がプロに求めるのは「礼儀正しさ」、イタリアは「権限」
顧客サービスを担当するプロの態度に最も期待するポイントでも、国・地域によって傾向が異なる。日本人は「礼儀正しさ(真心を込めて顧客に接すること)」(28%)が最多だが、イタリアでは「十分な権限を有する(他の担当者に転送せず要求を処理できること)」(42%)、それ以外の7市場では共通して「効率を重んじること(質問・取引への素早い対応)」が3割以上で最多。また、日本人は「人間的(パーソナルな態度で顧客に接すること)」を重視する割合(22%)が最も高いことからも、日本人の特徴が浮き彫りになっている。
なお、窓口や店舗などでサービスを受ける際に「待てる時間」はインドが「21分」で最長。最短はイタリアの「11分」。日本とカナダ、米国はいずれも13分だったという。
この調査は、9市場にて18歳以上男女各1000名ずつ、合計9000名を対象に実施したもの。調査期間は2016年12月から2017年1月まで。