ヴァージン・グループは、2020年に運航を開始するクルーズ会社ヴァージン・ヴォヤージュについて、上級クラスとなる「ロックスター・スイート」のデザインを発表した。第1船となる「スカーレット・レディー」に設置する。
創設者のサー・リチャード・ブランソン氏は「魅惑のスイートでクルーズにロックなライフスタイルをもたらす」とコメント。最高経営責任者のトム・マカルピン氏は「『豪華クルーズの常識破壊』のビジョンで、全く新しい贅沢さを作りだした」と、豪華クルーズにヴァージンのロックンロールの伝統を取り入れたコンセプトを説明した。
客室デザインは航海中の空と海を思わせる青色の色調に、虹色を組み合わせ、全体に本革を、バスルームには大理石など、豪華ヨットに用いる素材を使用する。ドレッサーや化粧カウンターなどの特注家具を設置し、いつでも音楽が楽しめるようにレコードプレイヤーも用意。テラスには特注のシャンパンテーブルやデッキチェア、テラス用ハンモックも備える。
また、サービスは専用クルーが対応。船内レストランやエンターテイメントの優先入場やマイアミでのプライベート送迎、優先乗船など、船内に専用アクセスを提供する。さらに、荷解きと荷造り、アイロンサービス、水着ドライサービスなども実施。スマート技術も活用し、時間帯にあわせて自動調整するムード照明や明るさを調整できる室内タブレットも搭載する。
ロックスター・スイートは全78室。このうち15室をさらに上級の客室とする。なかでも最上位の「マッシブ・スイート」はブリッジ上に2室のみを設置。ギターとアンプをふんだんに揃え、中央には円形の大型カウチを、さらに海を臨むシャワー室を備えたバスルームや、テラスにも専用のホットバスタブとシャワー室などを設置する予定だ。
なお、ヴァージンでは現在、クルーズ客船4隻を建造。2020年就航の「スカーレット・レディー」は定員2770人以上の大きさで、20か所以上の飲食施設やエンターテイメント施設などを設置。乗客を18歳以上の大人に限定し、初クルーズではマイアミからカリブ海へのクルーズを実施する。