2011年の東日本大震災で大破した宮城県気仙沼市の歴史的建造物の復興プロジェクトがこのほど、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産2018」に登録された。※写真は、2018年に国登録有形文化財「千田家住宅」でおこなわれたイベントの様子。
今回登録対象となったのは気仙沼風待ち復興検討会が取り組むプロジェクト。被災した6棟の店舗と住居(国登録有形文化財)の再生をおこなうもの。地域一体をミュージアムに見立てた「まちなか美術館」の活動や、所有者などが案内する「ヘリテージウォーク」といった活動が認められた。
同復興検討会ではこれまでに基金や募金で6棟のうち4棟を再建。老舗酒蔵「男山本店店舗」、「千田家住宅」については2018年12月20日からクラウドファンディングでの支援を通じて資金を集め、2019年春の竣工、2020年3月の完成を目指している。
プロジェクト未来遺産とは、未来の子供たちに地域の有形・無形の文化や自然を伝えていくための活動。2018年に10周年を迎え、気仙沼の活動のほか、北海道有珠郡の「昭和新山ジオツアー減災文化継承プログラム」、新潟県の「古町花街における伝統文化と歴史的景観の保全・継承活動」、鹿児島県姶良市の「くも合戦」保存プロジェクトが登録されている。