訪日旅行者が日本で困ったことで「決済手段」が増加、「タクシーでの目的地の指定」など交通利用時の課題も

観光庁が先ごろ実施した調査で、訪日旅行者がタビナカで困ったことや公共交通利用に関する課題が明らかになった。それによると、困ったことの最多は「施設などのスタッフとのコミュニケーションがとれない」(20.6%)。次いで「無料公衆無線LAN環境」(18.7%)、「公共交通の利用」(16.6%)と続く。

過去の調査結果と比較するとほぼすべての項目で改善したが、QRコード決済など「決済手段」に関する項目のみが悪化。また「困ったことはなかった」という回答は36.6%で過去最高となった。

観光庁:報道資料より

公共交通機関利用で困ったシーンとしては、在来線(新幹線以外の鉄道)が22.7%で最多。次いでバス(20.7%)、レンタカー(12.1%)、タクシー(12.0%)と続く。

困った内容は、新幹線・在来線では「構内、乗り場、車内の利用」「駅での切符/ICカード購入」「ルート検索」を中心に幅広い課題が明らかに。タクシーでは「移動前の目的地の指定および移動中のトラブル対応がうまくできなかった」「タクシーが捕まらなかった/捕まえるのに時間が多かった」との回答が多数を占めた。

なお、新幹線・在来線・バス・タクシーを利用した人に対してチケットの購入手段を尋ねたところ、現金以外の決済を期待した人に対して実際には現金で決済した人が多いことが判明している。例えばタクシーでは、もともと現金で払いたかった割合(約65%)に対し、実際には85%が現金で支払い。一定数が望んだ決済手段を利用できなかった状況がうかがえる結果となった。

この調査は、成田、羽田、関西、福岡の4空港にて4037名の外国人を対象に実施したもの。調査時期は2018年11月から2019年2月まで。

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