東京商工リサーチは2019年上半期(2019年1月~6月)の旅行業の倒産状況を発表した。これによると、倒産件数は前年比1件増の14件。2年ぶりに前年を上回ったものの、上半期合計としては2018年に次ぐ低水準になった。負債総額は7.6%減の7億3200万円。2年連続で前年を下回り、過去20年間での最低となっている。
負債総額の内訳をみると、1千万円以上5千万円未満が28.5%増の9件となり全体の6割以上を占めた一方、5億円以上の負債は1件もない状況。原因別では、全体の大半を占める85.7%が「販売不振」。形態別では14件すべてが「破産」だった。
これらの状況から東京商工リサーチでは、小・零細業者が他社との競合で販売不振に陥り、事業再建をあきらめて破産を選択した状況が多くうかがえると分析している。
なお、地域別では関東(5件)が最多。次いで九州(4件)、中部と近畿が各2件、北陸が1件だった。