ネット行動ログ分析のヴァリューズは、今夏に旅行予定のある消費者のネット行動について分析し、その結果を発表した。調査は全国の同社モニターを対象に2019年6月21日~7月1日にアンケートを実施し、回答者9219人を対象としたもの。
これによると、旅行・交通関連サイトの6月度のサイト訪問者数(推計)ランキングは、1位のじゃらんnet以下、楽天トラベル、トリップアドバイザー、全日空(ANA)、日本航空(JAL)の順。上位5サイト内の順位の入れ替えはあったものの、昨年と同じ顔ぶれとなった。ただし6位のJR東日本を含め、上位サイトは訪問者数が前年を下回る結果で、ヴァリューズでは10連休となった今年の大型ゴールデンウィークの反動と推測している。
ただし、7位Yahoo!トラベルと8位エイチ・アイ・エス(HIS)、9位LINEトラベルjpは前年を上回った。特にYahoo!トラベルとLINEトラベルjpは、他の旅行・関連サイトの傾向とは異なり、2ケタ増となった。
一方で、今夏の旅行予定についてアンケートでは、手配済みと検討中をあわせた回答で国内旅行が30.3%、海外旅行が10.3%で、前年のアンケートよりも旅行を手配・検討している人は増える結果となった。特に海外旅行は前年より2.5ポイント増となっており、8月は山の日の3連休とお盆休みの取り方で9連休となることが影響していると見ている。
予約手段については、宿泊、交通ともにインターネットが多勢。ただし、その割合は宿泊予約が72.9%と7割超がインターネットに移行しているのに対し、交通予約は57.2%と20ポイントも低い。また、宿泊予約の手段を年代別にみると、女性20代はインターネット予約が6割未満と低い代わりに店舗が25.0%となり、他の世代と異なる傾向が表れた。その要因としてヴァリューズでは、海外旅行では店頭予約の安心感があることや、旅行会社がカフェ併設の店舗やイベント開催などで若者のニーズに対応していることなどをあげている。
なお、旅行・交通サイトの訪問者数については、該当サイトのPCとスマートフォンのユニークユーザー数とヴァリューズモニターの出現率、国内ネット人口を踏まえて推計した。