中国大手OTAシートリップが社名変更、「トリップ・ドットコム(Trip.com)」グループに、創業20周年でグローバル戦略を加速

中国の大手オンライン旅行会社、シートリップ(Ctrip)は9月9日、2019年第2四半期(2019年4~6月)決算発表と同時に、社名から「C」をはずし、「トリップ・ドットコム・グループ(Trip.com Group Limited)」に変更すると発表した。

梁建章・取締役会長は新社名について「世界中のユーザーにとって分かりやすい名前であり、当社のサービスやプロダクトにもぴったりだ」とコメント。同社は今年10月で創業20周年を迎える。次の十年の目標として「グローバルなレベルで、旅行業界において、最も革新的であり、最もリスペクトされる企業」(同会長)を掲げるなか、中国だけでなく、グローバル市場に照準を合わせたブランド名を採用した。

同社ではこれまでも「トリップ・ドットコム(Trip.com)」のブランド名を、日本や米国など、中国以外のグローバル市場における事業展開では使用している。もともとは、シートリップが2017年に買収した米系旅行サイト「Trip.com」が由来だ。

同社によると、今期は海外事業の成長が目覚ましく、特に海外ホテルおよび国際航空券の取扱いの増加率は、中国発アウトバウンド旅行者取扱の増加率の倍以上という。

第2四半期の業績は、売上高が前年同期比19%増の87億元(約13億ドル、約1430億円)と2ケタ成長を堅持。一方、経費ではプロダクト開発費も2ケタ増。さらに株式投資の評価損などが加わり、最終損益は4億300万元(約5900万ドル、約65億円)の赤字とした。前年同期は24億元の黒字だった。

売上のカテゴリー別内訳は、宿泊予約が同21%増の34億元(約4億9700万ドル、約546億7000万円)、航空券・交通関連は同13%増の34億元(約4億9600万ドル、約545億6000万円)、パッケージツアーが同25%増の11億元(約1億5300万ドル、約168億3000万円)、法人旅行は21%増の3億900万元(約4500万ドル、約50億円)。

一方、支出項目では、営業マーケティング費が同4%減の21億元(約3億700万ドル、約337億7000万円)に縮小する一方、プロダクト開発費は同17%増の26億元(約3億8500万ドル、約423億5000万円)、一般総務管理費は同18%増の8億1000万元(約1億1800万ドル、約129億8000万円)だった。

※ 円換算額は、1ドル約110円としてトラベルボイス編集部が算出した。

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