米運輸省、航空会社に柔軟な返金対応を要請、運航義務では運航地点の削減を一部容認

米運輸省(DOT)は、新型コロナウイルスへの対応として、米国内の航空会社に対して消費者保護と運航義務に関する新しい指針を発表した。

消費者保護については、3月と4月で返金についての問い合わせが、通常の1ヶ月約1500件を大幅に上回る2万5000件以上にのぼっていることから、航空会社がDOTが定めた返金規則に従っているかどうか調査を強化する。DOTとしては、航空会社に対して、できるだけ柔軟かつ真摯に、経済的な困難に直面している消費者のニーズに応えるように求めていく。

さらに、アメリカの航空会社が引き続き困難に直面していることから、DOTは航空会社に課している運航義務をさらに緩和する通達を発出した。義務として運航している便数全体のうち一部で運航地点を減らすことを認める一方、経済の回復に合わせた運航を促していく観点から、今年3月1日以前に定期便を受け入れていた地域へは、少なくとも1社による運航を継続させる。運航義務の緩和は当面今年5月18日まで。

トランプ大統領は3月27日に、新型コロナウイルス援助・回復・経済安全保障案(CARES)に署名した。そのなかで、DOT長官が「合理的かつ実践的な範囲において」、航空定期便を維持するために航空会社に財政支援を行うことを明記。DOT長官は今後、3月1日以前に運航されていた地点への運航再開の必要性について判断する。

このほか、CARESが署名された2週間後には、DOTは全米の約3000空港に対して、100億ドルの緊急経済援助を行うと発表。この財政援助は、運航継続の支援、損失の補填などへの充当が認められている。

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