ジェイティービー(JTB)の「消費税引き上げと円安が旅行に与える影響についての調査」によると、消費増税の影響については「消費税引き上げ後の生活が心配」(49.3%)が半数を占めるものの、「普段の消費を少し倹約して、欲しいものは今まで通り購入する」(51.5%)も半数となった。消費税率は2014年4月、5%から8%に引上げが予定されている。
具体的に「できれば節約したくないもの」は、「国内旅行」(41.9%)、「日常の食費」(31.5%)、「海外旅行」(31.4%)、「自分の趣味のための費用」(31.1%)、「子供や孫の教育費」(31.0%)が上位に。「節約したいもの」は「光熱費」(72.9%)、「外食代」(58.9%)、「ガソリン代」(54.4%)、「通信費」(49.8%)となり、JTBでは消費傾向が心の充足感が得られるコト消費に傾倒していると指摘する。
また、回答者が現在、欲しいものは(複数選択肢から回答)、「国内旅行」(67.7%)、海外旅行(53.7%)が1位と2位となり、次いで「観劇、観戦、ライブコンサート」(27.5%)、「人間ドッグや歯科検診など健康維持」(26.3%)、「整体やスポーツクラブなど健康維持」(24.4%)、「有名レストランや割烹などでの外食」(24.2%)と、物品以外が多かった。
ちなみに、消費増税前に欲しいと思うものは、「国内旅行」(16.4%)、「パソコン」(11.3%)、「一般の家電製品」(11.0%)。国内旅行の44.4%が今年6月までの実施を希望しているのに対し、パソコン、家電は今年の12月以降の消費が6割を占め、モノ消費は冬のボーナス後に集中しそうだ。
同調査の実施期間は3月15日~18日。2010年1月1日以降に観光目的の海外旅行をした人、海外旅行に行かず、国内旅行に行った人の各630人、計1260人を対象に、インターネットで実施した。
消費増税と円安の影響(2)-円安の影響は旅行経験で変化、JTB調査