中国総合通信局と、山陰・山陽地域の8県市で構成する山陰・山陽スマート観光プロジェクト推進協議会は、2014年5月末ごろにグーグル・グラス(Google Glass)を活用したAR観光アプリ(AR:拡張現実)の実証デモンストレーションを実施する。中国総合通信局では4月17日にGoogle Glassの実験試験局の免許を得た。国内で実機を用いて屋外公開デモが行われるのは初めて。実施場所は広島市の平和記念公園(原爆ドーム周辺)の予定だ。
中国総合通信局によると、Google Glassで使用するWi-Fiは米国規格のため、現時点で日本国内での使用が認可されてない。そこで今回はWi-Fiよりも電波が弱いBlutoothを用い、実証実験として他の無線局に妨害しない範囲内での使用ということで、許可が下りたという。6月中旬にはAR・多言語対応の観光コンテンツを整備した出雲大社周辺と、現在整備中の石見銀山周辺を訪れる「スマート観光体験バスツアー」での実証実験も計画している。
なお、山陰・山陽スマート観光プロジェクト推進協議会は、「外国人や高齢者に優しく若者を惹きつける最先端の観光情報インフラ(スマート観光情報インフラ)の整備に取り組む自治体を産学官の連携により応援する」ことを目的に構成(会員名簿は以下のリンクを参照)。2014年度の事業計画では、広島市、大田市、岩国市等が取り組む観光コンテンツのリッチ化(動画充実、音声読み上げ、多言語化等)の支援や、「スマート観光情報インフラ」の技術・アイデア・事業化モデル等に関する実証実験・パイロット事業を予定している。
▼参考:【動画】Google Glass How-to: Getting Started