日本旅行業協会(JATA)が旅行会社を対象に実施した調査によると、2014年夏休みの海外旅行の販売動向は、7月が前年比12.3%減、8月が6.5%減と前年を下回るが、9月が7.4%増で推移している。日並びの影響もあり、アジアを中心に9月が好調だという。
人気方面1位は台湾で、7月が40.5%増、8月が34.7%増、9月が46.4%増と大幅に増加。食事や観光が含まれているツアーや、台北のみならず周遊型ツアーの人気だ。次いで2位はハワイ、3位はシンガポール、4位がグアムと家族に人気のデスティネーションが続く。またNHK連続ドラマ「花子とアン」の影響や羽田直行便運航などの影響でカナダの人気が急上昇したほか、中国が7月が74.1%増、8月が42.0%増、9月が72.2%増と回復傾向にあるという。
商品の傾向としては、方面問わずビジネスクラス利用や高級ホテル利用などの高額商品が人気で、家族でのビジネスクラス利用も増加傾向にある。また、予約の取れないホテルやレストランを利用するなど、具体的なコンセプトのあるツアーも人気が高まっている。さらに、夏のハネムーンが増えており、夏休みにしか休みが合わせられないためこの時期にハネムーンに行く人が増えつつあるという。
なお、調査はJATA会員会社社員363社473名が回答した「夏休みの人気の方面調査」と、大手ホールセーラー7社を対象にした「夏休みの販売動向調査」をもとにしたもの。
【夏休み海外旅行人気ランキング トップ10】
- 台湾:台北だけでなく、周遊コースも人気
- ハワイ:安心していけるディスティネーションとして全世代に人気
- シンガポール:安全な都市として家族旅行などに人気
- グアム:近いリゾートとして三世代旅行などに人気
- イタリア:添乗員が同行する周遊ツアーが人気
- ベトナム:羽田発のフライト増便で人気
- フランス:モンサンミッシェルを旅程に含むツアーがシニアを中心に人気
- アメリカ(本土):昨年12 月に直行便が就航したサンディエゴは、リニューアルしたレゴランドなどがあり、家族旅行の新しい旅行先として人気
- 香港:短期間で行くことができる旅行先として人気回復
- スイス:さわやかな気候でシニアに人気
(トラベルボイス編集部)