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2014年に85周年を迎えるハワイアン航空(HA)。このほど同社上席副社長 テオ・パナジオトゥリアス氏が来日し記者会見を実施、日本市場を重要視する同社の方針や新たな日本路線の展望を語った。
パナジオトゥリアス氏が会見で一番強調したのは、日本市場に対する強いコミットメント。2011年東日本大震災後に他社が運休や減便をする中、変わらず運航を継続し続けたことや、過去4年間に同社が進めてきた国際線ルートの拡大が日本中心であったことで「(日本市場を重要視する姿勢は)証明できている」と語る。今後も日本路線においてサービスや運航スケジュールの向上を図る方針だという。
また、同社の強みとしてパナジオトゥリアス氏はハワイ州内の離島へのサービスをあげた。同社は、離島への座席シェア85%、1日160便のフライトを維持。日本からハワイを訪れる旅行社の6割がリピーターであることから、違う体験を求めて「離島へのニーズがある」と語る。
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なお、パナジオトゥリアス氏は日本市場での航空券販売について、旅行会社の重要性が大きいことを指摘。インターネットにより、消費者行動は変わったものの、現在の日本市場では旅行者が旅行会社を利用することを希望しており、「旅行業界を重要なパートナーとして協力な関係をつくっていきたい」考え。そのうえで、旅行者の選択肢を提供していくうえでウェブによる直接販売の強化、オンライントラベルエージェンシー(OTA)など購入場所を旅行者が「選べることが重要」と語った。
▼羽田/コナ線の実現は「長期的なチャンスをうかがいたい」
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現在、同社はDOTに対してデルタ航空が所有している羽田空港の発着枠2つのうち1枠(冬期運休のシアトル線)の再配分を求めている。この点についてパナジオトゥリアス氏は、私見として「貴重な枠が利用されないことは、旅客の不利益」として、仮にハワイアン航空が枠を手にいれれば「十分な有効活用をするだろう」と語る。
こうした路線編成に関しては、市場のニーズを注視したうえで「適切なタイミングで、実現可能な判断をしていきたい。」としながらも、「日本は長期的に戦略的に重要で、どんな形であれ拡大・強化していくことは間違いない」と条件が整った段階で見極めていく積極姿勢を明らかにした。
(トラベルボイス編集部:山岡薫)