沖縄のレンタカー、外国人旅行者の利用が3倍に、車両数は10年で2倍 ―りゅうぎん総研

琉球銀行を母体とするシンクタンクりゅうぎん総合研究所は、このほど「県内におけるレンタカー需要の動向」をとりまとめ、同社ウェブサイトで公開した。これによると、沖縄県内におけるレンタカー許可車両数はこの10年間で2倍(2004年は1万1895台、2014年は2万4244台)、レンタカー事業者数は3倍(2004年は152社、2014年は449社)となった。また、外国人観光客によるレンタカー利用数は昨年と比較して3倍の伸びで推移していることが明らかになった。

許可車両数と事業者数の推移は以下のとおり。

りゅうぎん総研 ウェブサイトより

▼国内観光客によるレンタカー利用状況

観光客によるレンタカーの利用状況は、10年前と比較して20%増(2005年は1日平均111万台、2013年は135万台。沖縄県「入域観光客統計」および「航空乗客アンケート調査」に基づく推計、外国人旅行者を除く)で1日平均3700台となった。観光目的でのレンタカー利用率よりも車両数の増加率が多いおもな理由として、県内の自動車関連企業などが事業目的でレンタカーを利用する頻度が増えている点があげられている。


▼外国人観光客によるレンタカー利用状況

県内への観光客数全体の約1割を占める外国人旅行者によるレンタカー利用は、2014年は前年比3倍以上の伸びで推移中。りゅうぎん総研ではこの理由について、直行便の路線増加や東南アジア諸国に対するビザ緩和効果により旅行者数が増えている点を指摘。特に香港・台湾・韓国観光客によるレンタカー利用増に伴い、県内のレンタカー事業者が、カーナビゲーションシステムの多言語化(日本語、中国語、韓国語、英語)などのサービス強化策を進行中であることも明らかにした。

また、同レポートではレンタカー利用者増に伴う課題にも言及。事業者側が抱える問題として、交通渋滞や人材不足、駐車場不足、地元住民への影響などがあり、今後はレンタカー事業者と他の交通機関との連携も含め、総合的な観点から観光客増への対応が必要としている。

同調査結果は「りゅうぎん調査2014年11月号」でも特集化されている。内容詳細は以下ウェブサイトから閲覧可能。


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