ハウステンボス、新テーマに「健康と美」を追加、澤田社長「観光ビジネス都市の元年に」

ハウステンボス(HTB)は2015年5月24日、健康をテーマにした「健康と美の王国」をプレオープンする。「花の王国」「光の王国」「音楽とショーの王国」「ゲームの王国」に続く、園内5つ目の王国とする。

代表取締役社長の澤田秀雄氏は2015年9月期第2四半期の決算発表とともに開催した同事業に関する記者会見で、「(エイチ・アイ・エスが子会社化して)この4月で6年目。今までの5年間は再生の期間で2ケタの増収増益を達成し、この新しい期から『観光ビジネス都市』の展開が本格化する」と述べ、そのスタートとしての「健康と美の王国」の位置づけを強調した。

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種類の数で日本一とするサプリメントや健康食品の店「健康ストア」イメージ

「健康と美の王国」は“心”と“食”、“軽い運動”、“チェック”の4つの健康テーマで展開。園内に設けた無農薬野菜のファームをはじめ地産地消の料理を提供する“健康レストラン”や日本一の種類のサプリメントと健康食品を揃える“健康ショップ”、薬膳スイーツや野菜ジュースなどを出す“健康カフェ”などもオープンする。

また、医療関連の研究開発企業であるテラ株式会社と京都府立医科大学の参画で、血流や肌年齢などその場でできる簡易検査から、遺伝子レベルなど1週間以上を要する高度な検査まで、20項目の以上の検査を行なう“健康クリニック”も設置。保健医療行為はないが、結果に応じては医院への紹介状を作成できるという。このほか、6月27日にはHTB場外に天然温泉施設もオープン。7月17日に同王国全体をグランドオープンする計画だ。

来園効果について澤田氏は、「すぐには分からないが、徐々に効いてくると思う。最初は10%前後の貢献で、20%程度へとじわじわ広がれば」と展望。「健康は誰もが関心のあるテーマ」としながらも「それだけを目的に来園する人は少ないと思う」とも語り、花や音楽、散策に適した敷地、イベントでのダンスなど、心と体の健康に適した要素を楽しみながら健康に触れてもらうHTBの「総合力」を訴求する王国であることもアピール。滞在日数が日帰りから2泊が主流と増加する中、「3泊以上に伸ばしてリピートしてもらいたい」とし、ヘルスケアリゾートとして新しい滞在スタイルを提案した。

なお、HTB内の王国シリーズについて澤田氏は「全部で7つがHTBの理想」と言及。「毎年1つづつ設け、それを2、3年かけて改善していく」とし、「人気のない王国は新しい王国に変える。常に新陳代謝は行なっていく」と、今後も進化し続ける方針を示した。


▼折り返しの年「観光ビジネス都市」の元年に

HTBが目指す観光ビジネス都市とは、テーマパークを端に観光だけでなくビジネスとも融合した都市として進化させるもの。同王国のグランドオープンの日にはローコストホテル「変なホテル」もオープン。2015年2月には発電事業のHTBエナジーも設立している。澤田氏は「HTBの折り返しの年」とし、新事業で開発した技術やサービスを世界に売り出す取り組みも今期から本格化していく。

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