エイビーロード「海外旅行調査2015」発表、2014年の海外旅行先1位は台湾、満足度1位はスペインが躍進

リクルートライフスタイルの「エイビーロード海外旅行調査2015」によると、2014年のレジャー目的の海外渡航先1位は台湾で、渡航率14%、前年比1.5ポイント増となった。台湾の1位は初めて。近場レジャー需要のシフトと、旺盛な訪日需要を受けて航空路線が増えたことが要因と考えられる。

2位は僅差でハワイ(オアフ島)が13.8%(0.8ポイント増)で続き、3位は6年連続で首位だった韓国が12.9%(2.9ポイント減)で後退した。全体の渡航率が減少する中、アメリカ(ハワイ・アラスカ除く)(0.4ポイント増の9.8%)やカナダ・アラスカ(0.5ポイント増の2.5%)など北米地域が好調。ハワイも、オアフ島以外を含めた全体では15.7%で3.3ポイント増となった。

【2014年レジャー渡航先ランキング】

(デスティネーション 2014年渡航率/2013年渡航率)

1位 台湾 14.3%/12.8%

2位 ハワイ(オアフ島) 13.5%/12.7%
3位 韓国 12.5%/15.4%
4位 フランス 7.7%/7.5%
5位 グアム 6.5%/8.7%
6位 香港 5.7%
7位 タイ(ビーチリゾート以外) 5.6%/6.6%
8位 イタリア 5.5%/5.7%
9位 ギリシア 5.2%/5.6%
10位 アメリカ西部 5.1%/5.6%


 

渡航先満足度ランキングでは、スペイン(「よかった」の合計:98.2%)が前年9位から躍進しトップに。2位は東ヨーロッパ諸国(97.7%)、3位はその他西ヨーロッパ諸国(96.3%)となり、ヨーロッパの強さが目立った結果となった。

このほか、オーストラリアが前年14位から9位(93.4%)、ドイツが13位から10位(93.3%)、渡航者増により2014年に集計対象となったカナダが7位(94.0%)となるなど、上位の顔ぶれに変化も生じている。一方、渡航先1位の台湾は前年12位から17位(89.7%)に順位を下げた。満足度ランキングでは近距離よりも遠距離デスティネーションの上位ランクインが目立つ。

エイビーロード『海外旅行調査2015』より

今後行きたい渡航先ランキングでも、ヨーロッパ諸国が上位にランクイン。トップ3はイタリア、フランス、スペインの順で前年と変わらなかった。ハワイもオアフ島(5位)、オアフ島以外(9位)など人気が堅い。上位を欧米諸国が占める中、アジアは16位の台湾が最高位だった。

【今後行きたい渡航先ランキング】

エイビーロード『海外旅行調査2015』より

▼海外旅行の意向は減少傾向、2015年は8割弱に

2015年に海外旅行に行った人または行きたい人の割合は79.6%。2012年以降、年々減少し、震災の影響で大きく減少した2011年の79%のレベルに近くなった。一方、「今年、海外旅行に行く気はない」は20.4%で2割を超え、前年よりも2.7ポイント増加した。2015年に海外旅行に行く意向のある人の行きたい渡航先としては、東ヨーロッパ諸国と北ヨーロッパ諸国への注目度が高まっている。

【2015年に行きたい渡航先・意向率増加トップ10】

エイビーロード『海外旅行調査2015』より

2014年の海外渡航率は14.5%で、前年よりも0.6ポイント低下。2013年の17.4%以降、3年連続で低下している。ただし、レジャー目的の渡航率は85.3%で前年よりも0.4ポイント増とわずかに上昇。レジャー目的の渡航割合は年々、微増ながらも増えている。

2014年の海外旅行者を経験別でみると、渡航回数が4~9回の「ミドル」のシェアが25.2%(0.7ポイント減)となった一方、10回以上の「ヘビー」は58.0%(0.6%増)。渡航率が低下すると、経験値の高い旅行者が増加する現象が2014年にも表れた。

また、海外旅行需要に影響する為替レートだが、今回の調査では円高が1米ドル96円、円安が1米ドル116円となり、2012年調査(円高86円、円安105円)よりもそれぞれ約10円、円安側に相場観が変わってきていることも判明した。

調査対象は、スクリーニング調査で関東・関西・東海地域の18歳以上の男女(集計数7万1639人)、本調査は2014年海外旅行経験者5000人。2015年3月23日~3月26日まで、インターネットで実施した。

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