デルタ航空、中国東方航空に出資で3.55%の株式取得、米中間のネットワーク強化へ

デルタ航空(DL)と中国東方航空(MU)は、DLが香港証券取引所で取引されているMUの香港H株を4億5000万米ドル分購入することで合意した。これは、中国東方航空の香港H株の約10%、全株式の3.55%。デルタ航空は中国東方航空の取締役会で一議席を獲得することになる。この出資契約の実効には、マーケティング契約の最終合意と、双方の取締役会における承認が条件。

この合意に基づき、両社は提携関係を拡大することを表明。デルタ航空のグローバルネットワークと中国東方航空のネットワーク間の乗り継ぎの利便性を高めていくことでも合意している。

今回の合意について、MU最高経営責任者の劉紹勇(Shaoyong LIU)氏は、「DLと出資契約(Subscription Agreement)を実施し、商業面で協業プランを遂行することは、MU徹底的に企業再編を進め、積極的に混合所有制経済(mixed ownership economy)を発展させ、グローバル化を推進するという戦略的動向を表すもの。それぞれが保有する路線網、サービス、ビジネス、優位性のあるリソースなどを効果的に活用しながら、世界の二大経済圏、かつ二大航空市場を完全に繋げることができるようになる」とコメント。

また、DL最高経営責任者のリチャード・アンダーソン(Richard Anderson)は、「DLとMUは、両社の旅客に世界水準のサービスを提供し、米中間市場において長期的に最も利益を生むビジネスを構築するというビジョンを共有している。今回の出資は、将来的に提携関係を成功させるための投資」と述べている。

DLとMUおよび完全子会社である上海航空(FM)は現在、米国内線30路線、中国国内線43路線、および米国と中国を結ぶ太平洋横断路線7路線でコードシェアを実施している。DLは今夏、上海発便を週28便運航。加えて、シアトルとデトロイトから北京への直行便、シアトルから香港への直行便を運航している。DLの中国路線は、この5年間で3倍近くに伸びた。一方、MUは上海/ロサンゼルスを1日2便、上海/ニューヨーク/サンフランシスコ/ホノルルをそれぞれ1日1便運航。また、南京/ロサンゼルス線を週3便運航している。

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