観光庁は、主要旅行業者49社の旅行取扱状況速報(2015年7月分)を発表した。それによると、海外、国内、外国人旅行を合わせた7月の総取扱額は、5708億323万円(前年比0.2%増)だった。海外旅行は前年比11.4%減の1773億9977万円、外国人による訪日旅行は同70.5%増の151億8835万円、国内旅行は同4.9%増の3782億1511万円となり、引き続き訪日旅行の伸び率が顕著となっている。
旅行会社別、海外旅行取扱額上位5社の直近12か月推移は以下のとおり。前月に続いて上位5社(JTB、H.I.S.、阪急交通社、KNT-CT、日本旅行)がそろって前年比減となった。
旅行会社別、外国人旅行(訪日旅行)取扱額上位5社の直近12か月推移は以下のとおり。上位5社(JTB、H.I.S.、日本旅行、KNT-CT、楽天)すべてが2ケタ増を記録。前年比72%増のH.I.S.は日本旅行を抜いて2位に躍進した。
旅行会社別、国内旅行取扱額上位5社の直近12か月推移は以下のとおり。上位5社(JTB、楽天、KNT-CT、日本旅行、ANAセールス)のうち、楽天は16.4%増の伸びを示し2位に浮上している。
なお、東武トラベルとトップツアーの合併により、2015年4月度から当統計の対象となる企業数は合計49社となっている。また、2015年4月より阪急交通社の実績はグループ3社(阪急交通社、阪急阪神ビジネストラベル、阪神トラベル・インターナショナル)の社内取引を相殺した数字が採用されている。
旅行商品ブランド全体の取り扱い状況
旅行商品ブランド(募集型企画旅行)では、7月の総取扱額は1529億3573万円で前年比4.1%減、取扱人数合計も同3.0%減の335万7749人だった。
外国人旅行は同51.1%増の5億7992万円、国内旅行は同3.0%増の957億2153万円とそろってプラス遷移となった一方、海外旅行は前年比14.5%マイナスの566億3428万円となった。取扱人数は、海外旅行が前年比19.3%減の23万9052人、外国人旅行は同47.6%増の3万3972人、国内旅行は同1.9%減の308万4725人となっている。
方面別の全体傾向
旅行会社へのヒアリングによれば、外国人旅行では引き続き東アジアやビザ要件緩和があった東南アジアからの旅行者増を示したほか、国内旅行でも関西・北陸方面が継続して好調。海外旅行では引き続きヨーロッパ方面の落ち込みの影響がみられるとしている。
(トラベルボイス編集部)