箱根町は、2015年9月25日にツーリズムEXPO会場内で観光促進のセミナーを実施した。大涌谷周辺(箱根山)の噴火警戒レベルが、レベル3から2へ引下げられてから約2週間。これから本格的になる秋の行楽シーズンを前に、観光客の回復を目指して町長の山口昇士氏が登壇。箱根への観光客誘致へのアピールを行った。
会場には、国土交通省から太田昭宏大臣(写真)や観光庁の田村明比古長官、大手旅行会社トップらも来賓として臨席。国として、産業として箱根の観光客増加に向けた後押しをしていく姿勢を示した。
特に、太田大臣は、増加する訪日外国人にとっても国内旅行にとっても箱根が重要な存在であることを強調。今後も「国として支援を惜しまない」として箱根町に対する激励を送った。
山口町長は、今夏の観光客の状況を説明。「この何十年とない、寂しい夏」であったものの、お盆休みを境に観光客が増えてきたという。
9月11日に警戒レベルが下がったことで、温泉の源泉メンテナンスや温泉量の調整が可能になり、そのタイミングでシルバーウィークを迎えた。「連休には、国道の渋滞も久しぶりに見られた」ことを紹介し、「次のステップとして前に進めることができた」と現状を評価した。
これから季節は、仙石原のススキが見ごろを迎え、紅葉、秋のイベント(大名行列など)の観光シーズンが始まる。山口町長は、今後も規制の範囲が一部エリアに限られることや正確な情報発信をしていくことで、今後も箱根町が年間目標とする訪日客100万人、全旅行者2000万人に向けて邁進する決意を表明した。
トラベルボイス編集部:山岡薫