ジェイティービーモチベーションズは47都道府県を対象に、住民の「観光活性化意欲」を定量的に指数化し、可視化する「観光アクティベーション調査」を実施した。
地域活性化を推進する最大の原動力である住民の観光に対する意欲を、地域における5つの観光資源(「景観・自然」「観光施設・歴史的建造物」「特産・名産品」「食文化」「歴史・文化・伝統」)に対する4項目(「認知」「共感」「推奨」「行動」)で分類し、独自調査設計をもとに算出したもの。
これによると、総合指数が最も高かったのは岩手県(指数:624)で、全国平均の574を大きく上回った。2位と3位はそれぞれ1ポイント差で沖縄県(同:623)、京都府(同:622)。4位には石川県(620)、5位は島根県(同:618)となった。
さらに、この観光アクティベーション調査の総合指数と、「また、観光で行きたい」「今後、観光で行きたい」との回答から算出した「観光誘引力」とのクロス分析も実施。その地域における観光振興の状態分析として発表した。
結果は、縦軸を観光振興意欲(観光アクティベーション総合指数)、横軸を観光地の誘引力とする4象限のマトリクスで表示。(1)観光地として成功している地域:Success(観光アクティベーション指数と観光地の誘引力の双方とも高い)、(2)観光地として外部への魅力向上が必要な地域:Attractive Enhancement、(3)住民の意欲向上が必要な地域:Activation、(4)住民の意欲向上と外部への魅力向上の2つの革新が必要な地域:Innovationの4区分とした。
これによると、(1)は沖縄県、京都府、北海道などで、観光振興策としては新分野、新領域での観光開発や世界的な観光地に匹敵する観光地づくりなどが必要な段階。(2)は岩手県、島根県、福井県で、アウタープロモーションなど域外施策への取り組みが必要だ。(3)の大阪府、東京都、福岡県などは、地域住民と域内事業者の観光振興意欲の向上、(4)の愛知県、茨城県、埼玉県などは、域内の観光振興意欲が向上した後、域外施策を行なう状態にあるとしている。
調査は2015年7月10日~14日まで、47都道府県の20歳以上の男女を対処にインターネットで実施。有効回答数は4700(各都道府県×100)。